憲法裁判所はツイッター遮断解除を決定するにあたって表現の自由を憂慮したが、それがようやく実を結んだ。一方ツイッター側も、アクセス遮断が解除された後には公式アカウントから「トルコのユーザーのみなさん、おかえりなさい」という発表を行った。
本日4日の昼以降にテレコミュニケーション通信省のウェブサイトからはツイッター[遮断]に関する[行政裁判所の]禁止決定が取り除かれ、「テレコミュニケーション通信庁により実施された[ツイッター遮断に関する]決定はもはやない」という一文が加えられた。運輸省からの「遮断は解除する」という発表ののち、決定はインターネットサービスの各プロバイダーへ送信された。3月20日に開始し、国内外で反発を受けたツイッターの遮断は、各会社へ届き次第、順々に解除されていった。
憲法裁判所は、トルコに何十万人ものユーザーがいるソーシャル共有サイトであるツイッターを完全に禁止することは憲法26条による表現の自由に反するという判断を下し、その後、衆目は決定の実施に集まった。憲法裁判所は、決定の写しを情報技術・通信機構の関連機関であるテレコミュニケーション通信庁に送り、[遮断が生んだ]侵害と結果を完全に取り除くように要求した。しかしながら官報に発表され、正式の施行となった決定は昼まで期待された措置がとられなかった。
■憲法違反の罪
ツイッター遮断を解除するため憲法裁判所に個人的に申請を行った3名のひとり、セズギン・タンルクル共和人民党副党首は、憲法裁判所の決定に従うよう情報技術・通信機構に要請した。タンルクル副党首は、憲法裁判所の決定が官報で報じられたことは、関係者への通達命令にあたり、早急にそれを実行する必要があるとした。このことに関連しタンルクル副党首は、2つの機関(運輸省とテレコミュニケーション通信庁)に対して要請を行い、遮断の解除へ必要な措置が取られないのであれば瑕疵として告発すると述べた。タンルクル副党首は「これはもはや憲法違反の罪です。遮断を解除しないことは職権濫用の罪であります。情報技術・通信機構長官タイフン・アジャレルへ、テレコミュニケーション通信庁長官ジェマレッティン・チェリックへ、また関係者に申し上げます。今すぐ遮断を解除してください。憲法違反は今も続いているのです」と述べた。同副党首は、憲法裁判所の決定の内容は誰もを縛るとし、 「まず初めに法律を知らない首相を縛る」と述べた。
■難題は夕方に解けた
16時ごろ、ツイッターの遮断解除への最初の動きが見られた。テレコミュニケーション通信省のウェブサイトからツイッター[遮断]に関する[行政裁判所の]禁止決定が取り除かれ、 「テレコミュニケーション通信庁により実施された[ツイッター遮断に関する]決定はもはやない」という一文が加えられた。またその後には運輸省からの発表があった。運輸海事通信省から出された発表では「憲法裁判所によって下された、2014年4月2日付の2014‐3986番個別申請[に対する]決定に従い、ウェブサイトTwitter.comに対して実施されていたアクセス制限の措置を解除した。必要な技術的調整に続いて当該のウェブサイトへのアクセスが可能となる」と述べられた。さらにその後、遮断解除の決定はインターネットサービスの各プロバイダーに伝えられた。ツイッター遮断は、遮断開始時同様に、各事業者につたわり次第、順々に解除されていった。
■ツイッターから初めての発言
ツイッターは、アクセス制限が解除された後、公式アカウントから「トルコのユーザーのみなさん、おかえりなさい」という発言を行った。
トルコではツイッターへのアクセス制限が憲法裁判所の「権利侵害」という決定の後に解除された。2週間もの間遮断措置が取られていたツイッターからも初の発表が行われた。有名なソーシャル共有サイトの公式アカウントからトルコ語で次ような発表が行われた。
「今日のニュースは喜ばしいものです、トルコのユーザーのみなさんにおかえりなさいと申し上げます。」
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:今城尚彦 )
( 記事ID:33391 )