議会で衝撃が走る!共和人民党(CHP)の党首、ケマル・クルチダルオール氏が議会で殴打された。同氏は2回にわたって顔を殴られた。同党首を殴った人物がオルハン・オベトであることが明らかになった。警察の説明によると、彼は札付きの犯罪者であり、脅迫、恐喝、傷害、 家宅侵入などの理由で26の前科が判明した。最初の供述で「私はクルチダルオール氏を嫌っている、彼を祖国に対する反逆者だとみなしている」と述べた。今日ここで何が起こったのか。
3月30日の地方選挙の結果、平和民主党(BDP)は最初の党集会を国民民主党(HDP)に譲り、演壇にはHDPの共同党首のセバハト・トゥンジェル氏が立った。同氏は党集会をまさに閉めようとする際、アールで公正発展党(AKP)と拮抗した選挙運動を行ったスッル・サクク、ディヤルバクル県国会議員のアルタン・タンは党集会のサロンから出るために入口に向かった。
■サクク氏と談話
入口の前でサクク氏とタン氏の短い談笑ののち、トゥンジェル氏は演説を終えた。とびらが開くと同時にサロンから最初に出たのはサクック氏とタン氏、それから記者であった。BDPとCHPの党集会用のサロンは同じ廊下を通じて繋がっているために、向かいにCHPのクルチダルオール党首が現れた。クルチダルオール氏は自身の隣にいるCHPのムハッレム・インジェ党派副代表と会話をしていた。サクク氏とタン氏はサロンの真ん中でクルチダルオール氏と出会うと握手をして挨拶をした。このとき同党首氏はアールでの選挙無効の件でサクック氏に「大変でしたね」と声をかけた。
■飛んだ拳
沢山の党グループメンバーが現れるとともに、CHPの党集会用のサロンに進んだクルチダルオール氏は襲撃を受けた。まわりはガードによって囲まれていたにも関わらず、茶色のジャンパーを着て無精ひげを生やした男は、この時写真を撮ろうとしていたDHA通信レポーターのウミト・コザンの背中を押し、飛びかかりながらクルチダオール氏の顔の左側を2回連続で殴った。クルチダルオール氏はふらついてうつぶせに倒れかけたがガードが彼を受け止めた。
■ガードが暴行する
このときガードの一部はクルチダルオール氏をガードしようつとめる一方で、何人かのガードは犯人に飛びかかって押し倒した。このときのガードは犯人をリンチしているかのように見えた。このとき議会にいた警察官は犯人をガードから守るために果敢に介入した。サロンでは少しの間騒動が起こった。
ガードが犯人を身動き取れなくした後も殴り続けたことで、スッル・サクク氏が仲裁に入り、議会にいた警察官の助けで犯人はBDPのグループに引き取られた。し ばらくの間ここで拘束された犯人は、議員専用の通路から警察によってその場から連れ去られた。クルチダルオール氏を襲った人物は襲撃のために通路でしばらく待ち、襲撃地点を予め決めていたことがわかった。犯行時クルチダルオール氏に容易に近づくため混雑したグループの先頭にいたことが、このことを証明している。
■犯人の身元が判明
CHPのクルチダルオール党首を議会で殴打した人物がオルハン・オベトであることが明らかになった。犯人のオルハン・オベトは1986年にエルズルムのヤクティエで生まれ、現在アンカラのエルマダーで生活している。警察の説明によると、彼は札付きの犯罪者であり、脅迫、恐喝、傷害、家宅侵入などの理由で26の前科が判明した。8日火曜日に議会で党集会があるため、簡単に中に入ることができる、この日が選ばれたようだ。
■最初の供述
犯人の警察署での供述では、自身をアルペレン・オジャクラルに近い人物のひとりであるとみていると明らかにしたという。加害者は最初の供述では「クルチダルオールの政治が好きではない。祖国の反逆者だと思っている。私は彼が嫌いだ。今回もそのためにやった」というようなことを述べた。
■拘束について決定が下る
大変悲しい思いであると語った母親のベシレ・オベトさんは、「息子は仕事がない、刑務所から出所しました。政治には全く関心がありません。私たちは何の力もありません。政治には全く興味がありません。私たちは政治家を敬っています」と語った。オベトさんは、自身の息子が近隣住人とのトラブルで刑務所に入ったと語った。
オベトさんは、自身の息子がなぜ議会に行ったのかわからないと述べ、「早朝に書類が届きましたが、1か月間サインをしませんでした、20日間拘束されるとの決定が出ました。息子の家に行きましたがいませんでした。そのあと警察が来て事件が起こったと聞きました」と話した。
■サクク氏 挨拶する間に事件が起こった
BDPのムシュ県選出のスッル・サクク氏は、「CHPのクルチダルオール党首と挨拶していました。そのとき襲撃が起こりました。私たちが攻撃した訳ではないですよ」と語った。
■AKPから最初の声明
「我々はこの襲撃を非難します。事件が一刻も早く解明され、犯人が司法の裁きを受けるよう望んでいます。この襲撃は同時に民主主義に、また表現の自由に対して行われたものだと認識しています。」
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( 翻訳者:松井友紀 )
( 記事ID:33431 )