『ハアレツ』紙:アサドが再び化学兵器を使用
2014年04月08日付 al-Quds al-Arabi 紙
■アサド、再び化学兵器を使用――ヘブライ語紙より
(イスラエル『ハアレツ』紙、アモス・ハルイールとギリー・コーヘンの記事から)
イスラエル治安筋の高官は月曜日(7日)、アサド政権が二週間前にダマスカス東部地区のひとつで、反体制派組織に対し再び化学兵器を使用したとみなした。またこれまでの場合とは異なり、今回は致死性ではない有害な化学物質を使用したようだ。イスラエルのこの件に関する認証は、国内の反体制派組織が発した主張に対して、シリア国外からもたらされた初めての諜報的な傍証だ。
反体制派は化学兵器が使われたとされる二つの事件が起こったことを報じていた。これらはダマスカスの地域で約二週間前に起きたとされる。3月27日に起きた最初の事件に関しては、イスラエルの治安機関はダマスカス東部のハラスター地区における化学兵器の使用について信頼できると思われる証拠を持っている。またアサド政権が使用した物質は有害な化学物質であるとされ、その使用は人に害を与えるが、これは数時間だけ有効であり、死に至らしめるようなものではないとされている。同じ地域で起きた二つ目の事件に関しては、本当に化学兵器の使用があったかどうかイスラエルでは確認できていない。
イスラエルの内閣小会議では二ヶ月前、市民へのガスマスクの配給を凍結することが決まった。これはシリアによる化学兵器使用の脅威は極めて小さく、またイスラエルはこの地域で最も多くこの種の兵器の備蓄を所有しているとの判断によるものだった。それにもかかわらず、イスラエルの二つの工場はイスラエル軍に必要な比較的少数のマスクを生産し続けている。政府は年末に市民へのマスクの配給を完全に停止するかどうかを改めて検討する。
イスラエルのモシェ・ヤーロン国防大臣はテルアビブでの記者との会談で、シリア政権はすべての化学兵器工場を廃絶し、また化学兵器発射準備のある多くの兵器を処分したはずであると語った。ヤーロン氏は、西欧との合意の枠組みの中で約60パーセントの化学物質は廃棄するためシリアから持ち出されたと付け加えた。また彼は「この数週間でシリアからの(化学)物質の持ち出しは加速している。程なくこれらはデンマークやノルウェーの船でラタキア港から持ち出され、アメリカの管理下にある場所で廃棄される」と語った。
(後略)
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:山岡麻子 )
( 記事ID:33441 )