略取された国境警備兵、4名がイランに無事帰還
2014年04月07日付 Jam-e Jam 紙


 略取されたイラン人国境警備兵らの解放をめぐる非公式の報道が流れ、それに対して確認・否定の発言が各所から飛び交うようになってから数日、ついに4名の国境警備兵が、イラン・イスラーム共和国の地に帰還した。彼らはバフマン月〔=西暦2月〕に、〔唯一処刑され帰らぬ身となった〕同僚のジャムシード・ダーナーイーファルとともに、テロ組織ジェイショル・アドルによって囚われ、パキスタン領内に連行されていた。内務省の当局者らが表明しているように、殉教者ダーナーイーファルの遺体の帰還に向けた話し合いが続けられている。

 5名のイラン人国境警備兵は昨年バフマン月17日〔西暦2014年2月6日〕に、スィースターン・バルーチェスターン州の国境地帯ジャキーグールで、ジェイショル・アドルによって略取された。このテロ組織が声明の中で、ジャムシード・ダーナーイーファルの殉教を発表したのは、ファルヴァルディーン月3日〔3月24日〕のことだった。ここ数日、残りの4名の国境警備兵の解放に関して、さまざまな非公式報道が流れたが、しかし公式筋は略取された国境警備兵らがイランの地に帰還するまで、この報道を確認することはできないとの姿勢を崩さなかった。そして略取された国境警備兵らがアフガニスタン・パキスタンの国境地帯からイランに入ったことを受け、昨日ついに、情報省ならびに内務省は声明を発表して、このことを正式に確認したのである。

 内務省治安担当次官のアリー・アブドッラーヒー氏は略取された国境警備兵の解放プロセスに関し、イラン国営通信に次のように語った。

大統領が国境警備兵の解放を強く主張していたことから、全関係者らはこのことに尽力してきた。テロ組織の魔手から国境警備兵を解放させるプロセスは、内務省主導のもと、各治安機関や国境管理機関、外務省、情報省、スィースターン・バルーチェスターン州などの努力によって進められた。

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 略取されていた4名の国境警備兵が解放されたことを受け、内相はメッセージを発出し、彼らの解放は全治安・外交機関、特にイラン・イスラーム共和国の国境管理機関、そしてスィースターン・バルーチェスターン州の一致した努力によるものだとの見方を示した。

 内務省の広報サイトが報じたところによると、アブドッレザー・ラフマーニー=ファズリー内相はこのメッセージの中で、次のように明言した。

残念ながら、外国のスパイ機関によって騙され、彼らのオモチャとなっている一部の組織・人々が、我が国の国境地帯で無駄な行動を起こし、そこが危険であるかのような印象を広め、またそこを不安定化させようとしている。しかし、われわれの部隊は強く賢いため、彼らの試みが実を結ぶことはないだろう。

 内相はまた、このメッセージの中で「パキスタン政府はより一層の責任感をもって、テロ組織の悪事によって両国政府の友好関係に傷が付くことのないよう努力すべきだ」と期待を表明した。

〔‥‥〕

アフマディー=モガッダム治安維持軍総司令官「ジェイショル・アドルとの取引はない」

 エスマーイール・アフマディー=モガッダム治安維持軍総司令官も昨日、記者会見で、複数のテロ組織が外国の諜報機関によってこの地域で組織化されていると述べた上で、

リーギー率いるテロ組織が壊滅した後、別の組織が外国の諜報機関によって組織された。91年〔西暦2012/13年〕、国内ではテロ事件が一件も起きなかったが、昨年になって、数件のテロ事件が発生した。われわれは国境地帯の安全化を進めており、部隊の訓練も行ってはいるが、隣国が対策を取らないことには、安全を確保することはできない。というのも、これらの組織は隣国の地を利用しているからだ。

 と付け加えた。

 同総司令官はジェイショル・アドルとの取引はあったのかとの質問に対し、それを否定した上で、「この件については、外交努力が行われたのであり、いかなる取引も行われなかった。ジェイショル・アドルは行われた〔外交〕努力によって、兵士らを解放する気になったのである。そうでなければ、こうしたことはしなかっただろう」と強調した。

 アフマディー=モガッダム氏はさらに、「社会の反応、特にスィースターン・バルーチェスターン地方の反応が、この組織の行動が変化するきっかけとなった」と力説した。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:33507 )