【ジャーメ・ジャム・オンライン】治安維持軍国境警察司令官は国境警備兵人質事件について、「この事件の本質は当初より、われわれにとって疑わしいものであった。現在、われわれは事件の本質がなぜこのような形で生じたのかについて、調査中である。というのも、状況が不自然だからである。調査によって、しっかりとした結論が得られることを期待している」と述べた。
ホセイン・ゾルファガーリー准将は略取された国境警備兵の一人であったダーナーイーファル軍曹が殉教したとされていることについて、「テロ組織の口頭での発表によれば、この下士官は殉教したことになっている。しかしいまだに彼の殉教を示す証拠や映像は示されていない」と語った。
同氏はこれらの兵士らはスィースターン・バルーチェスターン州の国境地帯「キャヒールトゥーク」で略取されたと指摘した上で、「過去2ヵ月間、各機関はこれらの兵士の解放のために、外交や情報、治安の各領域で尽力してきた」と付け加えた。
同司令官はまた、「スィースターン・バルーチェスターン州と治安維持軍国境警察、そして同州の地元指導者・名士らの一致した努力によって、これらの兵士らはついにザーヘダーンに戻ることができたのである」と語った。
ゾルファガーリー司令官はさらに、「人質らはイラン=パキスタン国境から34マイルの地点で、イランに引き渡された」と続けた。
同氏はその上で、「以前テロ組織はパキスタン領内にはいないのではないかとされたことは、この決定的な証拠により、否定される。解放された兵士らが述べたところでは、彼らはパキスタン領内の高地に監禁されていたとのことだ」と付け加えた。
同氏はまた、「兵士らの証言によれば、約1ヵ月前からダーナーイーファル下士官はその他の兵士らか引き離されたとのことで、彼のその後の運命については、これらの兵士らは何も知らなかったとのことだ」と述べた。
同氏はまた、「〔イラン側に引き渡された〕当初、兵士らと話したところでは、彼らの精神状態は良好で、これといった問題はなかった。彼らは完全な健康を有している」と付け加えた。
同氏はさらに、「テロ組織はダーナーイーファル下士官について、彼の遺体を引き渡すことはできないと言っている。私たちはこの国境警備兵が殉教したのか、否定することも確認することもできない。このこと〔=彼がジェイショル・アドルによって処刑されたということ〕は、単なる主張に過ぎない可能性もある」と述べた。
ゾルファガーリー氏は人質の解放に向けたパキスタン政府の協力について、「パキスタン政府の国境部隊は確かに尽力してくれたが、人質の解放では、彼らは直接的な役割を果たさなかった」と語った。
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兵士らの解放のために何らかの約束がこのテロ組織に与えられたのかとの疑問について、 同氏は「テロ組織に対して、いかなる約束もしてはいない。特に一部のメディアでは、テロ組織が〔イラン国内で〕投獄されている自分たちの仲間らの釈放を要求していたと伝えられているが、こうした約束はしていないし、〔釈放に向けた〕措置が取られたこともない」と述べた。
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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:33510 )