シリア:政府軍がカラムーン地方制圧、EU外相理事会は声明で政権を批判
2014年04月16日付 al-Hayat 紙


■反体制派がアレッポに進軍、政府軍はカラムーン地方を制圧

【ルクセンブルク:ヌールッディーン・ファリーディー】
【ロンドン、ニューヨーク、ベイルート、ダマスカス:本紙、AFP】

シリアの反体制派戦闘員はアレッポ市において北上を続け、昨日(14日)政府軍の北部における拠点である空軍情報部の建物付近において、政府軍の拠点複数を制圧した。一方、政府軍とそれを支持する「ヒズブッラー」の戦闘員は、カラムーン地方をほぼ完全に制圧した。同地方はダマスカスとヒムスおよび西部海岸地帯をつなぐ要衝である。また、ドゥルーズ教徒の信仰地である南部のスワイダー市では緊張が続いた。

EU外相理事会は昨日、ルクセンブルクで開かれた会議の閉幕において、3年に渡って続くシリアの紛争に歯止めをかけることは、「政治的解決」によってしかありえない、すなわちそれは、シリア政府および反体制派の代表団にジュネーブでの交渉プロセスの「活用」を呼びかけることであると確認した。外相らは声明を発表し、政権側が「ジュネーブ声明の枠組みの外、そして自身の支配下にある地域において」大統領選挙を実施しようとしていることについて、「その地域には家を失った人々もいる」と述べ、「このような選挙は滑稽であり、いかなる信用も欠くものであるのみでなく、政治的解決追及の努力を脅かすことにもなる」と警告した。

GCCのアブドゥッラティーフ・ザイヤーニー事務局長は、国連安保理に対して「迅速に行動し、ハマー県郊外のカフルズィーター市において、シリア政権が毒ガス兵器を非武装の市民に対して再び使用していないかを調査すべきだ」と呼びかけた。同市はシリア中部に位置する街である。また、ザイヤーニー事務局長は声明を出し、「政権によってシリア国民の人権侵害が犯されている。こうした犯罪行為に対して国際社会が沈黙を続けることこそ、正当性の欠いた政権が化学兵器やタル爆弾など、さまざまな殺戮兵器の使用を継続することを助長している」と述べ、「さらにはこうした沈黙が、シリア政権を、国際法違反をことごとく破り、人道的価値および人道法の諸原則を蔑にする方向に促している」と述べた。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:33511 )