独大統領、共同記者会見でトルコ批判、ギュル大統領応酬
2014年04月28日付 Milliyet 紙

アンカラを来訪中のドイツのヨアヒム・ガウク大統領はアブドゥッラー・ギュル大頭領と行った共同記者会見でトルコの「禁止事項」を批判した。ドイツのヨアヒム・ガウク大統領は司法への介入、ツイッターとユーチューブへのアクセス禁止と報道の自由の問題において政府批判を行った。ガウク大統領はこの問題に関する質問を、面会予定のレジェプ・タイイプ・エルドアン首相にも行うであろうと述べた。
ガウク大統領の批判はドイツの報道関係者にも波紋を与えた。
自身の発言の番が来たアブドゥッラー・ギュル大頭領は、ガウク大統領にドイツにおける人種差別主義者の殺人を引き合いに出して教訓のような返答を与えた…。


アンカラを訪問中のドイツのヨアヒム・ガウク大統領はギュル大統領と開いた共同記者会見でトルコにおける禁止事項についてかなりの議論を呼びそうな発言をした。

ドイツのヨアヒム・ガウク大統領はツイッターとユーチューブへのアクセス禁止と報道の自由の問題において政府批判を行った。ガウクはこの問題に関する質問を、面会予定のレジェプ・タイイプ・エルドアン首相にも行うであろうと述べた。

■アタテュルク廟でメッセージ

ガウク大統領は公式折衝のために訪問したアンカラで初めに今朝アタテュルク廟を訪問した。ガウク大統領の訪問は獅子の道からの行進で始まった。アタテュルク霊廟へ花輪を置いて敬意を表したガウク大統領は「国民の協定」の塔のアタテュルク廟特別記帳簿に記帳した。訪問の際にガウク大統領へはアンカラ副知事ケマル・カラダー氏が同伴した。ドイツ大統領はアンカラ廟特別記帳簿へ「ムスタファ・ケマルと彼の業績に敬意をもって。ドイツは彼がトルコとその国民の目をヨーロッパへと向けさせた遺産へ未来永劫に感謝するでしょう」と記した。

■夫人とではなく愛人と訪問

大統領官邸の入り口でドイツ連邦共和国のガウク大統領へ陸軍騎兵隊が同伴した。アブドゥッラー・ギュル大頭領はガウク大統領を式典で歓迎した。歓迎式典の後ギュル大統領とハイリュンニサ・ギュル夫人はガウク大統領と愛人のダニエラ・シャットさんと面会した。大統領府のインターネットサイトでは夫人の代わりに愛人ダニエラさんの名が掲載されている。なぜならドイツ大統領はほかの女性と結婚しているのだ。別居している夫人とは正式に離婚はしていない。しかしシャットさんと共に暮らしている。ガウク大統領のもうひとつの特徴は東ドイツで共産主義に対する「抵抗する牧師」として長年活動していたことだ。
ギュル大統領とガウク大統領は面会の後共同記者会見を行った。

■ドイツのアヒム・ガウク大統領の注目すべきいくつかの発言は以下

―友人が一堂に会した時には他の者が聞きたくないと思うようなことも言わなければなりません。今日まで誰も問わなかったような問いかけはしません。社会の中にある問題について言及します。
―ツイッターとユーチューブを禁止することは必要でしょうか?憲法裁判所長官はなぜこれほど批判をしたのでしょう?政府は重要な選挙における勝利でこれほど大きな力を得たのになぜ司法に介入しなければならないのでしょう?このことは本当に民主主義を強化するのでしょうか?この質問を我々は互いに問いかけます。
―これほど力のある政府が司法やメディアに対してなぜ対抗干渉をするのでしょう?このような問いかけをします。首相と面会する前にこの問題に触れたくありません。このような成功を収めた政治家と知己になることを幸福に思います。あなたがたが私に問いかけた質問を彼に問いましょう。政府は危機に直面してはいないと思います。現在遺憾と思う両極化は建設的な方向に向かうのでしょうか?
―私をもっとも満足させる事柄は(ギュル大統領の)ヨーロッパの価値観への連帯表明でした。トルコ人の民主主義のためにヨーロッパ以外のロールモデルは考えられません。この巨大な国家の未来はヨーロッパとの協力関係の中にあると考えています。

■ギュルは批判にどのような反応をしたのか?

あるドイツ人記者がギュル大統領へ「この発言をドイツ来賓の助言としてか、もしくは侮辱として受け止めますか?このようなトルコのEUにおける居場所はあるのでしょうか?」という質問をした。

それに対し、ギュル大統領以下のように述べた:

「オープンに率直に話をする必要があります。トルコは最近10年で目を見張るような政治的、民主主義的、法的改革を行った国家です。この国は目の前の多くの問題を取り除き、多くの重要な政治的、民主主義的決断によりたくさんのタブーを消滅させました。今日多くの人が想像できないような実践をし、多くの問題を解決しました。残る問題も解決への過程にある改革主義路線を進める国家です。

この枠内でドイツにおいて少し前に述べました極右派が殺害した人々と、長い間彼らがどのような人々に対し殺人を犯したのかと非難されていること、結果として明らかになったことはどれほど恥ずべき状況だったのか、我々が知っているように多くの人種差別主義者、人種差別主義、イスラム恐怖症そしてこの種の行為がいかにヨーロッパやヨーロッパの多くの国の現実であるとして、これらのうちどれ一つとしてEUにも、民主主義にも、法の優位にも、多元主義にもふさわしくないと我々が考えるならば、これらがEUにふさわしいものなのかと我々は問うし、我々にもしいくつかの否定すべき事柄があるならば、これらについてもこのような形で考える必要があります。重要なことは欠点に気付いてその欠点を修正するため粘り強くとりくむことです。トルコをもし10年前と比較するのであれば、今日のトルコがどれほど前進したのか、民主主義的水準、人権の水準、法制の水準、自由の水準がどれほど上向いたのかは、まったく明らかなことです。」

■ツイッターへの要求は誤りではない

言及されました問題については首相に関するもので、会社がトルコでオフィスを開くことについて、トルコで最もよく使用される国際プラットフォーム、インターネットプラットフォームのひとつであり、そのため(トルコに)オフィスを開くことについて、ここでは税金の問題として税の支払いについて述べているのです。推測しますにこのような要求、このように望むことは間違いではありません。」



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:33687 )