大統領選、クルド票の行方は?
2014年05月22日付 Radikal 紙


近づく大統領選を前に、オスマン・バイデミル氏は彼らクルド系住民が取るべき態度について明言した。

オスマン・バイデミル元ディヤルバクル広域市市長はニューヨーク、ニュージャージー、ワシントン、サンフランシスコを含むアメリカ合衆国訪問の際に、ボイス・オブ・アメリカの質問に答えた。

自身はクルド人や党(BDP)を代表して語ることはできないとしながらも、大統領候補者らのクルド問題へのアプローチにクルド人有権者らは関心を寄せていると確信していると語った。

■平和民主党(BDP)-人民の民主主義党(HDP)、力のある候補者擁立

バイデミル氏は、平和民主党と人民の民主主義党が二回の投票で行われる大統領選を前に共同で「力のある」候補者を出すことと、この候補者が選挙戦のカギを握る最も重要な一人となることを期待していると話した。

■クルド人たちは選挙の二回目の投票でどうでるのか?

バイデミル元ディヤルバクル広域市市長は以下のことを述べた。
「私はこう思っています、一回目の投票で決着はつかないでしょう。必ず二回目の投票がおこなわれます。二回目の投票で、思うに、候補者達を吟味します、クルド政策について…。彼らの誰もクルド人たちの苦難を解決しようとしないなら、もし民主主義の問題を解決しようとしないのなら、和平の問題を解決しようとしないのなら、誰にも投票すべきではないと考えています」。

■「私たちの過去と向き合うことが必要です」

ディヤルバクル広域市長だった時期に、2012年、スルプ・グリゴス・アルメニア教会を修復させたオスマン・バイデミル氏は、過去100年間にディヤルバクルからアメリカ合衆国へ移住したアルメニア人共同体メンバー達とニュージャージーで一堂に会した。

教会の修復は偏見を打ち砕くのに役立つだろうと語るバイデミル氏は、
「新しいものをつくるためには、明るい未来をつくるためには、過去の全てのトラウマと向き合うことが必要です。このトラウマの一つでさえ、はっきり言いますと、アルメニア人たちが経験した大きな苦しみなのです」と語った。

バイデミル氏は
「1914年の出来事で2014年の子孫を責めるつもりはない」と話した。
「今日の世代があの時代の非道を非難することで、それぞれの重荷を清算することが可能となります」
と話した。

■「クルド人たちはトルコで生活することを希望する」

3月30日の地方選挙において平和民主党(BDP)のシャンルウルファ広域市市長候補として闘ったオスマン・バイデミル氏は、AKP候補に負け選挙に敗北した。

アメリカ訪問中、語ろうとした話題の一つがトルコでの民主主義であり、トルコの民主主義は「一つの実在(当たり前のこと)となる」必要があることを述べたバイデミル氏は、
「和平が本当の意味で続くこと、確立することは、クルド問題の解決にかかっている」
と話した。

政府とともに進めている和平プロセスの段階について、希望が持てると話したバイデミル氏は、「この希望が拡大すること」が必要であると話した。「この一年半の間、兵士、警察、ゲリラの命が失われている」と話したバイデミル氏は、クルド人たちはただ自分たちのためだけではなく、トルコと中東の民主主義のために心血を注いでいると主張した。

■自由と和平は同等の要求である

元ディヤルバクル広域市市長オスマン・バイデミル氏は和平プロセスにおいて現段階を続けるために、トルコ大国民議会が介入し、トルコの全てのエスニックおよび宗教的差異が憲法の保護下に置かれる必要があると話した。バイデミル氏は以下のように話した。

「そうです。クルド人たちは自由を求め、地位を求めています。しかし、クルド人たちはトルコで暮らすすべての住民たちと共に暮らすことを求めています。自由の要求と和平の要求とともに、暮らしていきたいという要求は同等の要求であります。これらは別々の要求ではありません」



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:竹田史佳 )
( 記事ID:33963 )