この事件について報じられた複数の報道によれば、「アミール・マンスール・アーリヤー企業グループ」の会長で、「アミール・マンスール・アーリヤー投資開発会社」社長と「国営イラン鉄鋼工業グループ社」取締役会議長を兼任していたマフアーファリード・アミール・ホスラヴィーは過去数年にわたって、それが損害をもたらすものであるにもかかわらず、多くの会社の立ち上げないし企業買収を繰り返した。彼は、そのときの国の経済状況に合う形で定められ、当時通用していた規制を利用して、銀行の幹部や有力者とのパイプを確立した後、起業と雇用創出を名目に、
銀行の融資拡大政策を悪用、莫大な資金を金融機関から引き出した。
マフアーファリードは、融資を受けるための裾野をさらに拡大させ、金融機関の規制を回避するために、この事件の別の被告2名と共謀して、1年も経たぬ間に何十もの信用状を開設して、割引手形にした。しかしながら、いずれの割引手形の開設でも、〔輸入先と輸入業者の〕二つの会社の間では〔実際の〕商品の取り引きは行われず、書類上の架空の形で行われたものにすぎなかった。〔‥‥〕
3兆トマーン事件がメディアで話題となり、被告らへの裁判が開かれると、「アミール・マンスール・アーリヤー投資開発会社」社長兼「国営イラン鉄鋼工業グループ社」のマフアーファリード・アミール・ホスラヴィー被告、アーリヤー社法務担当副社長で国営イラン鉄鋼工業グループ社取締役のベフダード・ベフザーディー被告、同アーリヤー・グループ財務・投資担当副社長のイーラジ・ショジャーイー被告、サーデラート銀行アフヴァーズ支店長サイード・キヤーニー=レザーザーデ被告の4名に死刑判決が下った。
死刑判決が下った被告らの主な罪状は、「国の経済システムを混乱させたことで地上に頽廃をまき散らした行為」で、この罪状に加えて、上述の者たちは収賄、横領、詐欺、不正な資金の受け取り、資金洗浄、偽造・架空書類の作成ならびに使用、の罪にも問われていた。
革命裁判所第1法廷による判決が下された後、被告と弁護人らは判決に異議を申し立て、本件は最高裁判所に委ねられた。そして控訴が行われて約6ヵ月後、最終的に最高裁判所は4名に対する死刑判決を支持し、昨日事件の主犯に対して死刑が執行された。
これに対しマフアーファリード・アミール・ホスラヴィー死刑囚の弁護人は、経済に混乱をもたらしたこの人物への死刑執行は、同弁護人に事前通告されることなく行われたと明かした。
マフアーファリードの妻サーラー・ホスラヴィー夫人も、夫の処刑に関して事前の通告がなかったと述べ、メフル通信のインタビューで「金曜日、私たちは検察庁の前でマフアーファリードと面会することが許されました。この面会では、夫の精神状態はいつも通り良好で、明日刑が執行されるということを知っている様子ではありませんでした」と指摘した。
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( 翻訳者:8410068 )
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