政府は、トルコで生活する数千人ものシリア人へ労働許可を与えようとしている。この問題における最初の説明は、公正発展党(AKP)のアリ・シャーヒン外務副大臣からなされた。
外国の特派員と会談したシャーヒン副大臣は、「トルコにいるシリア人の労働許可のための取り組みがある」と述べた。
シリアで4年前に始まった内戦のため、100万人近いシリア人が、トルコへ避難した。トルコへ来た難民のうち20万人が難民キャンプで暮らす一方、80万人はイ スタンブル、アンカラ、イズミル、ハタイ、ガズィアンテプのような大都市で暮らしている。シャーヒン副大臣は、地域の実業家も、働かせるために従業員を探していると述べ、シリア人を働かせるために法的インフラがないことにも言及し「許可のために取り組みを行っているが、このような決定のためにはトルコにおけるバランスも注視する必要がある」と語った。
シャーヒン副大臣は、シリア人の労働に向けた法整備は、該当する県のみでの実施となる可能性があるとし、労働省や他の省庁へこの問題を伝えたと述べ、「少なくとも心の準備がされていることは知っている」と話した。
■社会の災害という問題
公正発展党のヤスィン・アクタイ外務大臣も、シリアで暮らす人々は社会災害に見舞われている、トルコにいるシリア人は働く可能性を見いだせるかもしれないと述べた。シリア人にトルコでの労働を認める問題に関し、労働組合との交渉を行ったのか否かという質問について、アクタイ外相は、これも検討されうると述べ、「結果的にこれは一つの社会災害である、そのためにシリア人に関する状況を議論のテーマにしないことと、政治の場で伏せておくことが必要だ。なぜなら、政治の場でこのことを持ち出したら、我々にふさわしくないことをしたということになるからだ」と話した。
■失業はトルコの問題でもある
トルコ統計局(TÜİK)のデータによると、失業率は1月、2月、3月を含めた期間で昨年の同時期に比べて0.5%増加し、10.2%になった。
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( 翻訳者:矢加部真怜 )
( 記事ID:34200 )