ラーダーン司令官、治安維持軍総司令官代理としての職務を終える
2014年05月28日付 Mardomsalari 紙


 治安維持軍副総司令官(社会担当)は、ホセイン・アシュタリー司令官が「治安維持軍総司令官代理」〔※「治安維持軍総司令官」に次ぐ、治安維持軍のナンバー2〕として、〔ラーダーン司令官の〕後任となることを発表した。同氏はその上で、「アフマド・レザー・ラーダーン司令官は治安維持軍戦略研究所の所長として、警察での仕事を続ける予定だ」と述べた。

 モンタゼロル・メフディー副総司令官はイラン学生通信とのインタビューの中で、一部のメディアが治安維持軍の人事について、時期尚早な報道をしてしまったこと〔※〕に懸念を表明した上で、「ラーダーン司令官は今後、治安維持軍戦略研究所の所長としての新たな責務を担うことで、警察での活動を続けることになるだろう」と語った。

※訳注:ラーダーン司令官が治安維持軍ナンバー2の地位から「更迭」されたと一部で報道されたことを指す。

 同氏はさらに、「国家情報治安警察長官のホセイン・アシュタリー司令官が、治安維持軍の新たな総司令官代理として、自らの職務をスタートさせることになる」と述べた。

 アフマド・レザー・ラーダーン司令官は、治安維持軍の他のどの司令官よりも、内外のメディアの注目を集めてきた人物で、87年〔西暦2008年〕以降、エスマーイール・アフマディー=モガッダム総司令官の代理として活動してきた。1342年〔西暦1963年〕エスファハーン生まれの同氏は、それ以前にコルデスターン州、スィースターン・バルーチェスターン州、ホラーサーン・ラザヴィー州、首都テヘランなど各地方の治安維持軍で長官を務めてきた経歴を持つ。

 テヘランの各地区で行われた各種の治安向上計画ならず者の取り締まり、88年の事件〔=2009年大統領選後の抗議運動〕にかかわる一部の出来事への対応などが原因で、ラーダーン氏は他のどの治安維持軍の司令官よりも、人々の口に上ることの多かった人物である。同氏は〔総司令官代理として治安維持軍を〕切り盛りしてきた数年間、ならず者への対応が一定していなかったとして、一部の人物やメディアから批判を受けることもあった。

 また、「治安維持軍総司令官代理」のポストは、アメリカ政府からつねに制裁の対象に指定されてきたイラン国内のポストでもある。

 他方、ラーダーン氏が初代所長に任命された「治安維持軍戦略研究所」は、警察の全体的な政策を決定するための研究を行う予定である。

 なお、新たに任命された治安維持軍総司令官代理の着任式典は、ホルダード月7日〔5月28日〕水曜日に行われることになっている。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:34205 )