イラク:「ダーイシュ」(ISIS)、モースル西部の町を攻撃
2014年06月16日付 al-Hayat 紙
■「ダーイシュ」(ISIS)、モースル西部のシーア派の町を攻撃、アンバール制圧の恐れ
【モースル:本紙】
「ダーイシュ」(ISIS)は昨日(15日)、モースル西部のシーア派の町タッル・アファルを攻撃した。同町に対する攻撃を行い、住民がこれにさらされればシリアのアラウィー派の村や町で起こったような宗派(紛争の)危機が発生することが懸念されるなかでのことだ。一方、複数の軍の部隊が撤退し、軍事作戦が後退したことを受けて、武装集団がアンバールを制圧することが予想される。タッル・アファル地区の地方高官は本紙に対し、「『ダーイシュ』のメンバーは迫撃砲で地区を砲撃するなどして地区に対する大規模な攻撃を行った。その数時間後には地区の3つの重要な地域に戦闘員を投入して攻撃を加え、そのすべてが地区への侵入によりまひ状態に陥った」と述べた。同高官はまた、「火曜日(10日)にモースルが『ダーイシュ』の手に落ちた後にモースルから撤退し、タッル・アファルに駐留していた(モースル)市の特別部隊および軍の複数の連隊が、3時間にわたって続いた衝突の後に攻撃を退け、武装集団に撤退を余儀なくさせた」と明らかにした。その上で、軍のヘリコプターが攻撃の撃退作戦に参加し、同地区につながる主要な道路に並んでいた「ダーイシュ」の車列に打撃を与えることに成功したと付言した。また、「市の有力者らや聖職者らが治安部隊と協力して、ダーイシュによる新たな地区を侵略する試みから地区を守るために、住民や部族の長老からなる支援勢力を結成することを決定した」とも述べた。
バグダード北方のサーマッラーでは、サーマッラー作戦司令室の治安情報筋は本紙に対し、「ダーイシュはティクリート南部のヤスリブ地区を占領し、治安部隊が同地区に入るのを妨害するためにサーマッラーから同地区につながる道路に爆弾を仕掛けた。一方同地区では住民がドゥルーイーヤ地区に避難する動きがみられる。ドゥルーイーヤ地区は、2日前に治安部隊が制圧している」と述べた。同筋はまた、「ティクリート市付近にあるスィバーヤクル空軍基地は迫撃砲による攻撃を受け、一方イスハーキー地域では治安部隊と同地域の制圧を試みた『ダーイシュ』との間で衝突が発生した」と指摘した。
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( 翻訳者:前田悠作 )
( 記事ID:34326 )