■チュニジア：リビアで誘拐された外交官が解放される

【チュニス：ムハンマド・ヤースィーン・ジラースィー】

おととい（6月29日）の夜、リビアの武装組織は「解放のための静かな交渉」（チュニジア外務大臣ムンジー・ハーミディー氏談）の後、三か月以上にわたって誘拐していたチュニジアの外交官たちを解放した。一方、北西部のジェンドゥーバ県で地雷の爆発により国家警備隊員が負傷した。

ムンスィフ・マルズーキー大統領やムスタファー・ベン・ジャアファル国会議長、マハディー・ジュムア首相と複数の閣僚らがチュニスの軍用空港で、リビアの首都から軍用機で到着した外交官アルースィー・カンタースィー氏（4月17日に誘拐）と在トリポリ・チュニジア大使館職員ムハンマド・ベル・シャイフ氏（3月21日に誘拐）を出迎えた。

カンタースィー外交官はチュニス到着後、「我々は困難な時間を過ごしたものの、待遇は良く、乱暴な扱いは受けなかった。今回起こったことは、兄弟たるリビア国民とは何の関係もない」と述べ、解放に向けて尽力した外交関係者らの努力を称賛した。

マルズーキー大統領は、拉致の実行グループと直接交渉し、外交官2人の解放に大きく貢献したリビア当局に謝意を表した。

他方、ハーミディー外務大臣は「チュニジアは実行グループと直接交渉していない。リビア当局と共に、事件の行方を追っていた」と述べ、チュニジアの刑務所にいるリビア人収監者と外交官の交換取引が行われたことを否定した。解放に先立ち「強力なテロ組織」（ハーミディー外務大臣談）は、誘拐した外交官の解放と引換えに、軍や治安当局を狙ったテロ行為に関与した容疑によりチュニジア国内で収監されているリビア人の釈放を求めていた。チュニジア、リビア両当局は、解放に向けて拘束者の交換取引や金銭取引に合意したことを否定しているが、ハーミディー外務大臣は「リビアがチュニジア国内で収監されているリビア人の引き渡しを正式に要請したことは、実際にあり得ることだ」としている。

（後略）

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（ 翻訳者:小原美寿佳 ）
（ 記事ID:34529 )