物乞いの老女の自宅から60トンのゴミとコメ袋8つ分の紙幣が発見
2014年07月01日付 Jam-e Jam 紙

ゴミの完全撤去にはまだ数日かかる見込み

 〔イラン南西部でイラク国境に接する〕フーゼスターン州シューシュタル県の或る老女の自宅から、トラック15台分のゴミとコメ袋8つ分の紙幣が発見され、家主であるその女性は福祉局に引き渡された。

 イラン国営放送報道センターによれば、シューシュタル県検事はこれに関して、次のように述べた。「市内にある某ホテルの隣にある家から悪臭が漂い、近隣住民らの間で問題となっているとの市民からの通報を受け、本件に関する司法命令が発せられた」。

 アミール・カーヴィヤーニー検事はさらに、以下のように続けた。

現場に向かった警察官らは、問題の住居に立ち入ろうと試みたが、家主である老女は警察の立ち入りを拒んだ。そこで次の段階として、警察官らは司法令状を手に先の住居の中への立ち入りを行った。するとそこで目にしたのは、住居内の複数の部屋に何トンものゴミが置かれている様子だった。家主を事情聴取したところ、彼女は数年前からこれらのゴミを集めていたことが分かった。

 同検事はさらに、「これらのゴミの存在は公衆衛生を脅かすものだったので、市役所の職員らは5日間かけてトラック15台分のゴミをその住居から運び出した」と指摘した。

 この家屋は消毒のために、県の保健局の管轄下に置かれた。老女の身柄は保護のために、福祉局に引き渡された。

 警察による最初の捜査で、この老女は物乞いをして生活費を賄っていたことが明らかになった。家宅捜索の続きで、彼女の自宅からは5000トマーン札〔※約170円、イランでは比較的高額な紙幣〕や旧札・古銭の詰まった10キロ用コメ袋が8つも発見された。

高価な品々も発見

 シューシュタル市長もこの事件について、次のように述べている。

アブドッラー・バーヌー通りにあるこの住居からは、60トン近くのゴミが運び出された。またゴミを撤去する際、お金の入った袋や、その他金製品や家庭・家電用品などの高価な品々も見つかった。

 アーラシュ・ドル市長は以下のように付け加えた。

最初の2日間、ゴミの撤去の時に、家屋内のゴミの中からは目を見張る量の現金や、高価な家庭・家電用品、例えばガス式エアコンや冷蔵庫などが、梱包された状態で発見された。それだけでなく、中古の家庭・家電用品も、この家から多数見つかった。

 同市長はその上で、「物乞いの女の自宅から見つかった現金の総額は、いまだ不明だ。この家から発見される現金やそれ以外の財産の総額がどれ程になるかは、撤去作業の完了を待つことになるだろう」と指摘した。

 同市長はさらに、次のように付け加えた。

ゴミは「汚れた金塊」と呼ばれているように、もしシューシュタルにゴミのリサイクル工場があったなら、これらのゴミの山から得られる富や物質的価値は何百万トマーンにもなるだろう。3日前よりシューシュタル県検事の命令によってこの家から搬出されたゴミの総量は、現在までに60トンを超えているが、それでもまだ撤去されていない膨大な量のゴミが現場には残っている。

 シューシュタル市第一区の責任者も、これに関して「老女の自宅に貯め込まれたゴミの量は余りに大量なので、いまだにゴミでいっぱいになっている家の床下を撤去するには至っていない。作業にはまだ数日が必要だろう」と述べている。

〔‥‥〕

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( 翻訳者:赤城颪雷来 )
( 記事ID:34653 )