長期にわたる努力の結果、EUへの牛乳や乳製品の輸出の道が開かれた。2001年以来禁止されてきた牛乳の輸出に、12年が経った後輸出ビザが下りた。
乳製品部門の粘り強い交渉の結果、2013年4月3日以降EU諸国に牛乳や乳製品の輸出が解禁となっていたが、禁止が解除されてからも、求められる水準の輸出には至っていなかった。梱包乳・乳製品産業協会(ASÜD)は、許可を得た諸会社に対し、この機会を検討するよう呼びかけた。ハルン・チャル協会長は、諸会社が牛乳よりもさらに価値のある地方のチーズを輸出することが出来るであろうと述べた。チャル氏は、「通常の牛乳の輸出にはあまりチャンスがありません、というのもEU内で出回っているUHT社(超高温短時間殺菌法を施された)牛乳とトルコにある牛乳は同じだからです。そのためEUが生産することの出来ない、価値の高い特産品を輸出する必要があります。どのようにしてオランダ産のチーズがトルコにこようとも、我々もまた、我々の特産品でを送ることが出来るのです」と述べた。
EUへの輸出の道を開くために2年間甚大な努力を費やしてきたと強調するチャル氏は、許可を得るための長く、困難なプロセスがあったと語った。輸出ビザを獲得した企業が慎重であるよう注意を促し、「ビザを得るのは大変でしたが、その許可を失うことは容易です。今、ビザを与えられた企業は6社です。輸出の機会を得るまで(その機会を)守っていくことも重要です。(EUの輸出既製品)リストに新たに加えられる品目に、この6社が非常に注意を払うこと、また6社が継続して用意を整えておく必要があります。許可が下りたと言って気を抜くことがないようにしましょう。EUの諸条件を継続して追っていかなくてはな りません。各企業は、輸出のために新製品も承認させるようにしてください」と話した。トルコが、EU諸国に対して得たビザに伴い中東の門戸も開いたと述べたチャル氏は、「EUへの輸出許可は、中東諸国への門戸が開かれるための認可を我々が得たことを意味します。我々が EUに製品を送るのなら、それは周囲の国々やアフリカへも安心して輸出が出来るということです」と語った。
トルコは、牛乳や乳製品部門において昨年度2億5000万ドルの輸出を行った。2年以内にこの数字を6億ドルとすることを目標としている。EU諸国では、牛乳の生産が減少しているにも関わらず消費はトルコの2倍である。トルコでは2013年に牛乳の生産量が1820万トンを超えた。大量生産で生産される牛乳はというと、800万トンにとどまる。世界第7位の生産量を誇るトルコの牛乳の1割はイズミル産である。
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( 翻訳者:木全朋恵 )
( 記事ID:34926 )