■サイード・サーリフ、笑いとユーモアを残し、去る
【サイード・ヤースィーン】
昨日の朝、アラブで最も重要なコメディースターの一人であるエジプト人コメディアン、サイード・サーリフ氏が10年以上にわたる長い闘病生活の後に死去した。76歳であった。最後の二年間は病状が深刻に悪化し、こん睡状態に陥りマーディの陸軍病院に入院していた。
1938年の7月31日にミヌーフィーヤ県(エジプトデルタ地帯の中央)アシュムーンの中心部で生まれた故人は、20世紀の7~80年代にかけてのトップコメディースターの地位を占めると強く目されていた。しかし衝撃的な政治見解を含めたいくつかの要因が重なり、彼を芸術的、メディア的な関心の中心から遠ざけるに至った。その見解は彼のドラマの「母さんは三回結婚した。1人目は僕らに霞(かすみ)を食らわせ、2人目は僕らにごまかしを教え、そして3人目は何もしないし、何もできない。」というセリフに要約される。
これはエジプトの3人の大統領、ガマール・アブドゥンナーセル、アンワル・サーダート、フスニー・ムバーラクを揶揄(やゆ)したもので、加えてこの発言により懲役6カ月の判決を受けた同氏はその後90年代の初頭に大麻服用により逮捕され、後に証拠不十分により釈放されたが、1996年に同じ理由で再投獄されている。
(後略)
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( 翻訳者:伊牟田彬裕 )
( 記事ID:34952 )