■「ISIS」、モースルの多彩な(ファッション・)シーンを廃止し、男女にアフガニスタンの服装を義務化
【モースル:カイス・タラール・アガー】
イラクのモースル(首都バグダードの北400キロ)では、もはや女性は流行のファッションを楽しんでいない。「イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)」の部隊が都市を制圧し、アフガニスタンの服装を(市民の)公認の制服とすると発表したからだ。
アフガニスタンの服装は頭からつま先まで体を覆う黒いローブであり、シリアのドラマシリーズ『路地の門(バーブ・ハーラ、全6部)』で女性が着ている服によく似ている。多くのイラク人が、一部のSNSサイトで「モースルは、今年のラマダーン月にアラブのテレビ画面に最も多く流れたドラマの第7部の舞台である」とコメントした。
モースルの中央、婦人服店が立ち並ぶサリジュハーナ地区では、ウンム・アフマドさんが(52)が、(アフガニスタンの)服を肌にまといたくないと拒否していた三人の娘たちに、殺されるかもしれないからと、(アフガニスタンの)服を買うように説得を試みていた。娘たちはアフガニスタンの服を買うことにしたが、もちろん納得したわけではなく、当局の脅迫の結果によるものであった。「ダーイシュ」の部隊が店主を脅し、もはや店々でその服装以外扱わなくなったからである。
実際のところ、彼ら部隊は「イスラーム国」の規則の適用に躍起になっている。というのも、彼らは数日前、モースルの左側にある「サイーダティー・ジャミーラ」地区である女性とその夫に対し、「規則違反」の阻止を告げて、悪態をついた。これは、モースル市民の大部分が拒否する新しい規則によって、モースルの多彩性が失われる突破口となった。
(後略)
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:伊牟田彬裕 )
( 記事ID:35133 )