ギュル夫妻不機嫌の真相は?
2014年08月21日付 Cumhuriyet 紙
ギュル大統領の不機嫌の根底には、自らが創立者である公正発展党が基本方針から外れているとの考えが横たわっている。ギュル大統領に近い筋は、ゲズィ運動から憲法裁判所に対する態度にいたるまで、政府と多くの点で思想的乖離が生じていると話している。争いの炎は2010年に任期の議論で高まった。
ギュル夫妻の反発の背後には、特にtwitterを通じて自分たちの関係者について解釈を行う一部の者が、タイイプ・エルドアン首相の諮問者と親しい関係にある「荒らし」、大統領職の後には「国会議員になりなさい。外相になりなさい」というような提案を並べるコラミストや党員達がいるためといわれている。
ギュル夫妻は近しい人びとへ「子供のように思っている人々へ対する誹謗を通じて実際には私たちを対象としている」と語ったという。情報によると、ギュル夫妻がここまで明らかな反発を、長年、夫妻とともに働いてきたもの達でさえ予想しなかった。しかし夫妻が特にこの一週間に非常に反発を見せたことが明らかになっている。本紙が入手した情報によると、ギュル氏の不満は2010年に行われた任期に関する変更まで遡る。変更とともに、大統領の任期は「5+5」の形で修正された。
共和人民党(CHP)の申請を受けて、憲法裁判所はギュル氏の任期が7年と決定したのと同時に2回大統領候補になりうることを明らかにした。ベキル・ボズダー副首相は裁判 所の決定を批判する際に、「任期に関して7年の決定は正しい。しかし二期目を認める判断は憲法に違反している」と話した。
これらのことを受けてギュル大統領は最近、公正発展党の「人びとの考えが原則から離れた」と見始めた。こうした考えで、ゲズィ抵抗、逮捕中の国会議員達、報道の自由、ネディム・シェネル氏とアフメト・シュク氏の拘留、大統領制度といった世論の話題をさらう一連の重要な問題で党の見解と相違が生じた。
■危機が最高潮に
ギュル大統領がレセプションで二度繰り返し発言した「不敬」は、自身が大統領府報道関係者をもてなしたレセプション後に頂点に達した。公正発展党が党大会日程を大統領の引き継ぎ式典より一日前倒しにして、ある意味で彼をないがしろにしたことは、ギュル大統領を非常に不快にした。
加えてここ一週間、ギュル夫妻と親しいメンバーであるシークレットサービス長のオスマン・チャンガル、アフメト・セベル報道諮問長、ケマル・イルテル機関調整長、スレイマン・クルト報道長に対して、侮辱発言が繰り返されたことを直接目にしたハイリュンニサ夫人はこの状況を夫へ伝えた。ギュル氏も「長年子供のように思っていた人びとに対するこの攻撃は本来私たちが標的だ」と話した。
■職の提案への反発
ギュル大統領をこの間、特にコラミスト達と党員達が不快にさせた二番目の点は、自身に対する「職の提案」であった。ギュル氏は公正発展党の若いメンバーを「私たちの側に新たに入った者達」と発言する際、この発言が指していた人物の中に公正発展党のシャミル・タイヤル氏がいた。ギュル大統領の発言のすぐあとにtwitterで「飽くなき野望」と同氏が発言したことは、大統領を激怒させた。ギュル氏の反発を受けたもう一人の人物は、この間ギュル大統領へこっそりメッセージを送ったエルドアン首相の政治諮問長、ヤルチン・アクドアン氏であった。
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( 翻訳者:竹田史佳 )
( 記事ID:35138 )