トルコ新内閣を財界、市場は歓迎
2014年08月29日付 Hurriyet 紙

アフメト・ダウトオール首相による新内閣で経済指導陣が変わらず続投することに対し、財界と市場から歓迎の声が上がった。実業家らは安定の継続を強調し、市場に新たな保証がもたらされたと評した。

トルコ中小事業者連合(TESK)のベンデヴィ・パランドケン会長
「新政府の発表に伴い、今日まで続いてきた経済発展が更に加速するだろう。市場に空白は生まれません。よって、新政権のいちはやい発表は、経済の安定主導という観点から市場に保証を与えました。アフメト・ダウトオール首相の元でつくられる新政府で経済指導が続いて行くことへの保証でもある」

イスタンブル商工会議所(İSO)のエルダル・バフチュバン会頭
「特に経済指導における安定という期待を裏切らない政府ができたことを評価したい。これまでの政府にいた、現大臣たちと私たちが推し進めてきた調和のとれた協働や会談が、生産や工業に焦点を当てた見方を強めながら発展していくだろうと信じている」

■「歓迎する」

ガズィアンテプ商工会議所(GSO)のアディル・コヌクオール会頭
「内閣で大きな変更がなく、経済指導者が変わらないことを歓迎する。ガズィアンテプ実業界は、経済の安定がたゆむことなく、あらゆる部門で発展への攻勢が続くことを期待しています。このために新政権は、付加価値の高い生産と雇用を増やし、投資環境を向上させ、輸出を促進するような計画を、2015年の総選挙まで間断なく続けていかなくてはなりません。強いトルコは、中東地域においても、平和と安定の保証となるでしょう」

イズミル商工会議所(İZTO)のエクレム・デミルタシュ会頭
「実業界として、我々と深く関係する経済指導者の異動がなかったことに非常に満足しています。大統領閣下には、彼が首相としてイズミルを訪れた折に、アリ・ババジャン副首相の続投を望んでいることを伝えました。ババジャン副首相をイズミルにお迎えした際には、ご本人に「これだけの積み重ねがあるのに、職を離れるなど許されません」とお伝えました。親愛なるババジャン氏は、再び信頼のおける経済と幅広い蓄積をもつ副首相として政府で働いてくださるでしょう」

デミルタシュ氏は、新政権においてババジャン副首相に加え、財務大臣にメフメト・シムシェキ氏、経済大臣にニハト・ゼイベキジ氏、そして開発大臣にジェヴデト・ユルマズ氏が就任したことについて、次のように述べた。
「経済指導陣らがこのような形で任務を続投すること、また安定が続いて行くことは、経済に必要な対策がより早く行われるという観点から見て非常に重要です。今また、同じ経済指導者と共に道を歩んで行くにあたり、アフメト・ダヴトオール首相や経済に関係する大臣には、経済に重点を置くこと、またトルコ経済をトップレベルに持っていくことを期待しています。トルコの最重要の議題は、経済であるべきです」

■市場でも好反応

ババジャン氏やシムシェキ氏の経済リーダーとしての続投は、市場でも歓迎された。
農業投資経済専門家であるボラ・タメル・ユルマズ氏
「来年開催予定のG-20で議長を担当するトルコは、外交的領域と国際経済で重要な獲得をするだろう。このために、経済に責任のあるアリ・ババジャン副首相を続投させることは、進展の加算と捉えて良い。以前の会合でもトルコ代表団のトップを務めたババジャン副首相がG-20に参加することは、トルコにとって確かな影響を及ぼすだろう。第62代政府の発足に伴い、トルコリラ(TL)高の傾向を続けていくことも可能だ。株式リスクプレミアムの低下による株価上昇の継続と、今後トルコリラが公正ヒエラルキーにおいてマイナスにならない限りにおいて、1ドル2.15トルコリラを維持することを期待する」

■クルトゥルムシュ氏の発言がより重要になる

マルバシュ動産調査局のウゼイル・ドアン局長
「経済面ではほとんど変更がなかった。ただ、副首相になったヌマン・クルトゥルシュ氏が、3期条項で次の内閣に入れないと言われていたアリ・ババジャンに代わったという印象を受けました。このため、内閣内では特にクルトゥルムシュ氏からの発言に少し注目する必要があります。もしクルトゥルムシュ氏入閣の目的がこれならば、およそ10ヶ月後には彼が経済の舵取りをし、その政策を形作るだろうことは間違いありません。市場側としては、政府で根本的な変更がないというのは知られていることであり、価格設定もこれによって行われてきました。新政府が発表されたことは、今回の政権交代にさいして組まれたポジションが利益確定のため閉じられる原因となるでしょう。しかし不透明さがなくなったので、この利益確定も早々に解決されるだろうと考えています」

HSBC講座指導戦略家のアリ・チャクルオール氏は、新たに発表された閣僚において驚くような名前がなく、特に経済に関する大臣に変更がなかったことが、市場をサポートするだろう進歩だと述べた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:木全朋恵 )
( 記事ID:35222 )