パレスチナ:アッバース大統領の解決案を携えた代表団がワシントンを訪問
2014年08月30日付 al-Hayat 紙
■パレスチナ:パレスチナ代表団、アッバース大統領の解決案をケリー米国務長官に示すため数日中にワシントンを訪問
【ラーマッラ―:ムハンマド・ユーニス】
パレスチナ自治政府のマフムード・アッバース大統領は木曜(8月28日)から金曜(29日)にかけての深夜に行われた「パレスチナ」テレビとのインタビューのなかで、「パレスチナ代表団は近日中にワシントンへ向かい、ジョン・ケリー米国務長官と会談して政治的解決に関する大統領の主張を伝えるであろう」と述べた。アッバース大統領の政治的解決に関する主張は、イスラエルに対して3年以内にパレスチナの地から段階的に撤退するよう要求するという域を越えており、イスラエルに占領を中止させるとともに最近のガザにみるような戦争が今後も続くのを阻止するために国際的介入が行われるべきことを踏まえて述べられている。
アッバース大統領は自らの主張をまずアメリカ政府に対して示し、アメリカ政府がその主張を受け入れなかった場合は次にヨーロッパ連合諸国と親パレスチナ友好諸国に示す意向にある。大統領はいま国連安全保障理事会へ赴いて、イスラエルの占領終結へ向けての暫定的行程表を用意するよう求める国際決議がなされるべきことを訴えようとしている。予想される安保理でのアメリカ政府の拒否権発動に際しては、大統領は国際刑事裁判所を含むあらゆる国際機関に訴えかけて、国際的な司法・政治の場においてイスラエルと対決する所存である。
昨日(29日)再放送されたインタビューのなかで、アッバース大統領は「たとえ何も起きなかったとしても、我々の前にはあらゆる国際諸機関が控えている」と述べ、「イスラエルはガザで犯した自身の罪を決して免れることはないだろう」と言い添えた。
さらにアッバース大統領は次のようにつけ加えた。「パレスチナ国家―首都は東エルサレム―の1967年6月4日時点における境界線に沿った樹立に実現される政治的解決こそは、現存する衝突の根本的な解決策である。2年毎にガザ地区で引き起こされる戦争やパレスチナ全土におけるさまざまな敵対の形をとったパレスチナの悲劇を繰り返さないためには、それ以外の方策はないのである。」
(後略)
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:佐藤早於里 )
( 記事ID:35227 )