ディヤルバクルで行われた9月1日平和会議の祝賀会で、代読が期待されていたアブドゥッラー・オジャランのメッセージは読まれなかった。
DBPディヤルバクル県支部が主催する9月1日世界平和会議が駅の広場で行われた。会議にはHDP国会議員のアルタン・タン氏(ディヤルバクル選出)、メラル・ダヌシュ・ベシタシュHDP副党首、元DEP党所属の国会議員ハティプ・ディズレ氏、ディヤルバクル広域市ギュルタン・クシャナク市長とフアト・アンル副市長、ズベイデ・ズムルトDBP県支部長、その他およそ5千人が参加した。会場ではオジャランのポスターが飾られ、スローガンが叫ばれた。クルド語の歌に合わせて、参加者たちはハライ(訳者注:アナトリアフォークダンスの一種)を踊った。
■ISISをナチスに例える
会議ではISISへの非難が頻繁に行われ、演壇の壁紙には「ISISとナチスの印は同等」と書かれてあるのが注意を引いた。トルコ語とクルド語で「シェンガル(シンジャール)、ロジャヴァ、マフムールにおけるISISの虐殺に対して戦う者たちに声援を送る」という一文が書かれ、会議に参加したアルタン・タン議員はトルコ語とクルド語でスピーチを行った。アルタン・タン議員は、イラクとシリアで起こった虐殺について、中東全域が悲しみに堪えないと述べた。ヨーロッパ人、イギリス人、ドイツ人のように多くの国が第一次・第二次世界大戦で何百万人もの規模で互いに殺しあったことに言及し、以下のように話した。
「あの、互いの街を爆破した者たちは、落ち着き、新たな世界を築いた。なぜ、我々は平和と友好の世界を築くことができないのだろうか。我々が新たな世界を築くための道は、今目の前にふたつある。破滅に至るまで互いの血を流すか、あるいは落ち着ける新しい世界を築くかである。我々クルド人は、新しい世界の構築における先駆者の民族となりたいものである。このために我々に課された最初の段階は、新しい中東を築くことでもなく、新しい民主主義的なトルコを築くことでもなく、新憲法をつくることでもない。その前にある第一の課題は、我々クルド人自身の中で平和と団結をもたらすことだ。これが第一の目標だ。もし我々クルド人が自分たちの中で平和、友好、多声主義を定着させることができれば、中東全体において再建の先駆者の役割を担うことができるであろう」
今回、予想されていたアブドゥッラー・オジャランのメッセ―ジが読まれることはなく、クルド語で行われたコンサートの後、会議は幕を閉じた。
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( 翻訳者:桑迫静香 )
( 記事ID:35245 )