「クルド合同軍」とは?―HDPデミルタシュ党首発表
2014年09月10日付 Radikal 紙


人民民主主義党(HDP)のセラハッティン・デミルタシュ共同党首は、「我々は、クルド人よトルコで軍をつくれとは言わなかった。この大地にてイラクとシリアのイスラム国(ISIS)に対する合同軍を設け、さらに防衛しろと述べたのだ」と語った。

HDPのセラハッティン・デミルタシュ共同党首、HDP共同党首のフィゲン・ユクセキダー氏、国会議員のエロール・ドラ氏、ナズミ・ギュル氏、セルマ・ウルマク氏、マルディンのアフメト・テュルク市長達は、平和民主党(BDP)のアルビール事務所にて党員と集結した。

デミルタシュ党首はここで行った発表にて、「ISISがモースル、ロジェヴァで生み出した野蛮さ、人民に向けたほぼ大量殺戮へと化した攻撃、そしてこれが生んだ人道的及び政治的結果をはかるために、我々はここで活動している」と話した。

特にモースルのシンジャール地域での大量虐殺とその後に発生した移住が人間ドラマを生んだことに注目しているとし、「ヤズィーディー教徒とシリア教徒は土地を放棄しなければならなくなった。一部はドホークとザホ、大部分の人がトルコへ渡りシュルナク、ディヤルバクル、マルディン、バトマンに散り散りになっている状態だ」と述べた。

■合同軍論争

同共同党首は、クルド人は自身を守るために「合同防衛」を行う必要があると強調し、以下のように言葉を続けた。「クルド人は持っている全ての力を集結し、ISISに対し一体となって防衛せねばならない。私が合同軍に言及したら、トルコでわめいている人がいる。我々は、クルド人よトルコで軍を設立しろと言ったのではない。この土地でISISに対し合同軍を創設し、警護しようと述べたのだ。しかし注意していただきたいのは、民族主義者や国家主義者の中には、とにかくこれを祖国への裏切りと同一視した者がいるということだ。同じ民族主義者やファシストに尋ねたい。ISISが、クルド人、トゥルクメン人、アラブ人、アレヴィー派を殺している時声を出さなかった。こうした人々は自衛せよと発言すると、あなた方は文句を言ってわめきたてた。まさにこの考え方が、ISISを増長したのだ。」

「クルド人、トゥルクメニスタン人、ヤズィーディー教徒、アレヴィー派、シーア派、アラブ人は自衛するように」と語ったデミルタシュ党首は、 「人民は防衛軍を設立しなさい。そうでなければこの野蛮人や未開人に対し、どのように自分を守るのか」という見解を示した。

■バルザーニー氏と面会する

イラクでの活動に関しても情報をもたらしたデミルタシュ共同党首は、カンディルでクルディスタン社会連合(KCK)の関係者と会合し、スレイマーニイェにてイラクの元大統領でクルディスタン愛国同盟(KYB)の盟主であるジェラール・タラバーニー氏とその政治局と集い事態の論評をおこなったと伝えた。

デミルタシュ共同党首は、明日アルビールでメスド・バルザーニー氏、政府関係者、議会議長と集い、当地域での最新状況を取り上げると明らかにした。

当地域で恒久的平和を手にするため従事していると説明したデミルタシュ共同党首は次のように締めくくった、「ISISの野蛮性に対し人々が一体となるよう我々は努力している。トルコ、自国、政府への期待はこれである。ISISを脅威として見なさないトルコ共和国の外交は、トルコを毎日さらなる泥沼にひきずりこんでいる。議論を進めている者らは、PKKを危険視しており、日夜虐殺を行っているISISに対しテロリストと言えないのだ。こうした考えを改める必要がある。」

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:足利阿紀 )
( 記事ID:35313 )