■パリ会議、「ダーイシュ」との闘いに備える…シリアは決議に含まれず

【パリ：ランダ・タキーッディーン、アーレット・フーリー；テヘラン：ムハンマド・サーリフ・スィドゥキーヤーン；バグダード：本紙】

パリで開かれた「イラクの平和と安全保障に関する会議」は昨日（15日）閉会した。閉幕時の声明では、「ダーイシュ」との戦争におけるイラク政府への政治的および軍事的支援が確認された。同会議では、安全保障と安定の確保に取り組むイラク新政府の姿勢に称賛が送られた。閉幕時の声明ではシリア問題に対する言及がなかったが、サウジアラビアのサウード・ファイサル外相は、空爆の対象にシリア国内の「ダーイシュ」の拠点も加えることを求め、ダマスカスに巣くうイスラーム国およびアサド政権を排除するためには、この戦争は10年の年月を費やすことになるだろうと述べた。

この会議はフランスのフランソワ・オランド大統領と、そのカウンターパートであるイラクのフアード・マアスーム大統領の主導の下開催され、「ダーイシュ」と対決する旨の決議が採択された。一方、同会議はイラン最高指導者アリー・ハーメネイー師から痛烈な批判を受けた。同師は米国の「虚言」を非難し、同様にサドル潮流を含むイラクのシーア派諸集団もこれを非難した。これらの集団は、「米国人が（われわれとの対立に）帰するならば」われわれも対ダーイシュの戦闘から手を引き、米国人への抵抗と攻撃に帰することにする、との意思を表明した。

パリ会議では「イラクの統一性および土地の平和と主権の維持」を含む複数の決議がなされた。また、同会議は、ハイダル・アバーディー首相の率いる新政府が「法の支配の確立、国民の一体性強化に向けた政治的調整、国家機関における全構成員の公正な代表の実現と全市民間の平等の実現」に向けて取り組んでいる姿勢に対し称賛を送った。

（後略）

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（ 翻訳者:辰巳新 ）
（ 記事ID:35358 )