トルコが2013－2014年のシーズンにおいて2億5,100万ドルの収益をあげ、輸出において記録を作った乾燥イチジクについて、新しいシーズンは問題を抱えた始まりとなった。アイドゥンを筆頭にイズミルとデニズリの一部の郡で生産される乾燥イチジクは、今年は湿度が高いために期待された生産量と品質が得られなかった。輸出に適したイチジクの生産には限度があるため、価格が高騰した。10月15日に始まる輸出シーズンを前に乾燥イチジクの生産者からの買入価格は12リラまで近づいた。価格の急騰に伴い、外から地域に乾燥イチジクをが持ち込まれているという主張もされている。
タリシュ・イチジク協会の会長アフメト・フェヴズィ・アルマン氏は、行ったコメントで生産量が期待されたほどではないことが、密売人たちに機会を与え、南東アナトリアから近年では見られなかった割合で、乾燥イチジクが流入し始めていると述べた。
この製品はシリアから密輸で入ってきていて、質はアイドゥンのイチジクほどではないが、国産品と混ぜられていると主張するアルマン氏は、これが市場に破壊的な影響を与え、トルコ産のイチジクのイメージをも損なう脅威となっていると述べた。
アルアンは次のように語った：

「シリアは戦争中の国である。シリアの人々は、在庫を現金化することを望んでいる。トルコでは、（イチジクの）価格が10から12リラの水準の状況である。一方シリアから流入する大量の乾燥イチジクは、2.5リラから3.5リラでエーゲ地方に入ってくる。シリアから流入する製品は、質としては、エーゲ地方のイチジクには及ばないが、乾燥イチジクをより高品質にみせるために、用いられている化学薬品を使う方法がある。過酸化水素水によって漂白するといった方法は、禁止されているにも関わらず使用されているという情報を入手している。この問題について、監視を強化する必要がある。」

製品の監視は、商品の輸出の前に、コンテナからサンプルを取って行う必要があると述べたアルマン氏は、「私たちはトルコ産のイチジクのブランド価値を守らなければならない。監視機関は、今年はさらに注意深くならなければならない」と話した。

■カット用、ペースト用と評価されるだろう。

エーゲ地方ドライフルーツ輸出業者協会副会長オスマン・オズ氏はというと、南東地域から大量の乾燥イチジクが入ってきているが、これらの原産地がどこかはわからないと述べた。
シリアからトルコに乾燥イチジクが密輸されている可能性を説明したオズ氏は、「国境から何千人もの人々が入国している。イチジクは入っていないとは言えないだろう。しかし、外から流入するイチジクとエーゲ地方で育ったイチジクは同質ではない。流入しているイチジクは、より多くカット用や、ペースト用と評価されると私たちは考えている。これらの商品は、包装に適していないため、市場を破壊するとは考えていない」と述べた。
オズ氏は、密輸イチジクの流入によって、過酸化水素水の使用が増加しているという主張に賛同せず、流入している製品の質がアイドゥン産のイチジクの水準に達することはありえないだろうと述べた。
乾燥イチジクについて、10月15日に始まる輸出シーズンも展望したオズ氏は、「価格が昨年に比べて倍増した。品質は期待されたほどではなかった。価格の高騰によって、バイヤーは、買入量を減らすだろう。これも市場のバランスを崩す可能性はある」と述べた。昨年の輸出が7万2,000トンであったにも関 わらず、収穫量が6万2,000トンであることを指摘する関係者は、エーゲ地方に違う場所から毎年5,000トンから6,000トンの乾燥イチジクが入って きているが、このうちのどれほどがシリアから来たものであるかはわからないと述べている。
エーゲ地方において、昨年もシリアから密輸された油が、地域の精製所で加工され、他の油と混ぜ合わされて輸出されていたと主張されている。

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本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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（ 翻訳者:新井慧 ）
（ 記事ID:35494 )