金融中期目標、イスラム金融部門拡大へ
2014年10月11日付 Yeni Safak 紙


アリ・ババジャン副首相主導で発表された、2015-2017年の経済の新しいロードマップを構成する中期計画(OVP)では、イスラム金融部門の商品とサービスの多様性により、この分野で活動する組織の増加が見込まれている。3年間をカバーするOVPでは、金融市場が、実物部門の融資の必要に答え、国内経済の拡大に貢献し、金融商品の多様性を持ち、効率的で透明性をもって扱われるような構造になることが第一の目標とされた。OVPでは、イスタンブルが国際的な金融センターの一つとなることへ加速度をつけて取り組むと表明した。

■制度は整備中

計画には、金融部門は整備と監査は国家の需要を考慮しつつ国際基準の枠組みで発展させることが含まれ、金融安定性を守りつつ経済における景気循環の影響を減少させる目的で、必要な場合にはマクロ・プルーデンス政策もとりうると説明された。

■金融商品とサービスの多様性

同計画では、イスラム金融部門の商品とサービスの多様性により、この分野で活動する組織が増えるだろうとし、イスラム金融の制度及び法的根拠の強化に向けた取り組みを進め、イスラム金融商品の使用を広げると述べた。また、異なる金融組織間で不正な競争を招く税制の適用を確定しこれをなくすとし、金融商品とそれらを支える財産への税制のバランスを取ると述べられた。

■中小企業団体(KOBİ)と企業家は資金調達が容易に

OVPは経済を管轄する行政機関が作成したものであるが、そこでは個人の金融商品についての知識水準を上げること、投資家の裾野を広げること、国内経済を拡大し金融市場の一層の健全性を確保する目的で金融教育を広めることが述べられている。OVP報告では次のように続けられた:「金融市場についての不一致がすばやく積極的に解決されるよう調整が行われる。貯蓄がより長期的な金融商品において評価されるよう必要な調整が行われる。中小企業団体(KOBİ)と企業家の資金調達を容易にするため代替的な資金調達手段を拡大させる。」

■新OVPは保守的で首尾一貫している

イスタンブル商業大学のムラト・ユレキ教授は、新中期計画(OVP)は首尾一貫した慎重なものであるとし、「政府は2017年までの計画で、予算を強化しコントロール下におくと約束している」と話した。ユレキ教授は新OVPに関して、2014年末に3%成長すると予測した。また、アメリカ合衆国とユーロ圏経済も2014年初めに期待されたよりも弱い回復が見られると言及した。教授は、OVPで述べられたインフレ目標が高いとし、「おそらく今年の物価上昇率は9.4%以下で落ち着くだろう」と話した。また、「政府 は2017年までの計画で、予算を強化しコントロール下におくと約束していています。OVPで述べられている為替レート計画が実現すればトルコリラの価値は少し上がるでしょう」と述べた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:35531 )