レバノン:レバノン軍への武装援助、サウジ・フランス間で協定調印
2014年11月03日付 al-Hayat 紙


■レバノン軍への武装援助、サウジ・フランス間で協定調印

【パリ:ランダ・タキーッディーン】

本紙が得た情報によると、レバノン軍への武装援助についてサウジアラビア・フランス間で協定が調印される。その額は3億ドルとされており、二聖モスクの守護者アブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ国王がこの命を下し、サウジ訪問中のフランスのフランソワ・オーランド大統領にその旨を伝えた。明日(4日)火曜日の朝、首都リヤードにある王宮で調印されるようだ。

調印は、サウジ側はイブラーヒーム・アッサーフ財務大臣、フランス側は軍事企業「ODAS」社長のエドワール・ギヨー氏、在サウジ・フランス大使のベルトラン・ベザスノ氏によって行われるとされる。また、サウジ当局はレバノン軍のジャン・カフワジー司令官に対し、協定調印式への出席を呼びかけた。

フランスの諸消息筋によると、レバノン軍に対するフランスの諸軍事機器の納入はひと月以内に始まるとのことである。また同諸消息筋は、本紙に対し以下のように述べた。サウジ国王はレバノン軍およびレバノン諸機関への支援を熱望しており、それにより二カ国間の協定調印が急がれることになった。。レバノン軍はこれら軍事機器の入手を必要としている。

レバノン軍は、レバノン北部およびアルサール地区で、過激派武装集団と戦っている。アルサール地区では、レバノン軍と「ダーイシュ」・「ヌスラ戦線」との間での戦闘が行われている。この戦闘は今年の初夏から続いており、同組織・戦線は多くのレバノン兵を同地区で誘拐し、いまだに拘禁している。

これまでレバノン軍はアメリカから軽火器の供給を受けているが、レバノン政府はイランからの兵器提供のオファーを受け入れていない。これは、イランが国際制裁の対象となっているからである。

誘拐されたレバノン兵の家族らは、自らの子息らの件の進捗(しんちょく)状況を見守っている。これは、「ヌスラ戦線」がおととい(2日)夜に声明を出したためである。同戦線はこの声明で、カタール特使の3つの提案を受け入れると発表した。この3つの提案とは、誘拐・拘禁されている兵士らとレバノンとシリアの刑務所に拘禁されている者らとの交換についてなされたものだった。家族が座り込みをしていたリヤード・スルフ広場では、「ヌスラ戦線」の声明に対する反応が見て取れた。「ヌスラ戦線」に捕らえられている兵士の家族は安堵感を表していたが、一方「ダーイシュ」に捕らえられている兵士の家族の間では、同組織が未だその要求を明らかにしていないことから、恐怖と不安が渦巻いている。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:樋口菜乃葉 )
( 記事ID:35756 )