マリアム・ファフルッディーンとともに、ロマンチックな微笑みが逝く
2014年11月04日付 al-Hayat 紙
■マリアム・ファフルッディーンとともに、ロマンチックな微笑みが逝く
【ベイルート:ムハンマド・アリー・ファルハート】
女優のマリアム・ファフルッディーンさんが昨日、81歳で逝去した。集中治療での処置も彼女の命を救うことはできなかった。静かな面持ちとロマンチックなほほ笑みを漂わせたエジプト映画の美貌の女優は、1933年1月8日生まれ、父親はトルコ系エジプト人、母親はハンガリー人であった。彼女の美貌は、欧州的生活様式と文化が新興階級にとって理想である外国人コミュニティーと混交する社会でのテイストに適い、広く受け入れられた。
長い間、マリアム・ファフルッディーンは、周囲がそうであるとみなしたように、彼女自身を、理性よりは感情に従う、恋多き人物であるとみなして来た。そのため、短絡的な数々の結婚に起因する不安な人生を送ることとなった。先ず映画監督のムハンマド・ズルフィカールと結婚し、同氏との離婚後はムハンマド・アルタウィール氏と、その次はシリア人歌手ファハド・ビラーン、さらにはアミーン・ファダーリーと結婚した。
夢のようなロマンティック女優マリアムは、マディーハ・ユスリー、ファーテン・ハマーマ、ライラ・ファウズィー、ヒンド・ルストゥムなどの銀幕のスターたちに混じって彼女自身の地位を築いた。これらの女優たちの多くはアメリカ映画の女優たちに類似していた。彼女は物静かな点で他とは異なり、スクリーン上ではアメリカ的な騒々しさに頼ることはなかった。
処女作「愛の夜」(1951)(ムハンマド・アブドゥルハリーム・アブドゥッラー作の小説「捨て子」を原作としている。言語の円滑さと悲しい愛というテーマにおいてマンファルティーの後継者とされる)以来、マリアム・ファフルッディーンの個性は、悲しくも美しいというスタイルで認識されることになった。このスタイルに観客はひき付けられ、その後の映画作品ではそれに陶酔した。これらの作品の例としては、「眠らない空」、「愛の物語」、「愛の手紙」、「心の返事」、「天使と悪魔」などである。しかし彼女はそのスタイルを、1970年代以来、その後の映画や、彼女の出演したテレビドラマで崩してしまう。
(後略)
この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:西村早奈恵 )
( 記事ID:35757 )