エルドアン大統領、イスラエル非難「アクサーモスク襲撃はトルコへの攻撃」
2014年11月20日付 Milliyet 紙

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は「イスラエルがアクサーモスクへ行った野蛮な襲撃を私たちも一緒に悲しんでいる。『私たちに何の関係がありますか?』などと言う事ができるだろうか?『パレスチナの問題は私たちの関心ごとではない」などとどうして言えるだろう。あの襲撃はトルコに対して行われた襲撃だ。なぜならアクサーモスクはパレスチナ人のものではなく、私たち全員の共同モスクであり、私たち皆の最も神聖な場所の一つだからだ。アクサーモスクへ入ることは、私たちのモスクへ穢れた軍靴で入るのと同じことだ」と話した。

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領はアルジェリアを公式訪問し、トルコ・アルジェリア実業フォーラムでの会議で実業界の代表らへ呼びかけた。フォーラムへはニハト・ゼイベクチ経済大臣が同行し、アブドゥルマーリク・セラール・アルジェリア首相も参加した。

エルドアン大統領は、アルジェリアは「北アフリカの輝く星」であり、トルコとアルジェリアの協力関係が強化される必要があるとして、244のトルコ企業がアルジェリアで総額110億ドルのプロジェクトを請け負ったことを述べて以下のように続けた。「リスクは政治と経済に欠かせない要素の一つだ。さらに言えば、リスクとは人生にもあるものだ。何と言うことのない、普通の道を歩いていても、石に引っかかればそこで倒れ、死ぬかもしれない。全く想像もしない時に交通事故で死ぬこともある。これらは人生のリスクだ。
わが国の繊維産業は、アルジェリア向けの重要なプロジェクトを抱えている。失業は大惨事である。しかし失業をなくすことが私たちの役割だ。どれだけ失業を減らすことができたかが、我々政治家の成功の度合いを示す。トルコ実業界のアルジェリアへの投資は無視できない規模に達しており、投資環境が整うことでこれはさらに増加するだろうと信じている」

■「すべての問題に対して、その土地に見合った解決策を生み出すことが不可欠だ」

エルドアン大統領は、「私たちの地域で歴史の流れを変える力において非常な重要な発展が生まれている様を目にしている」と話し、以下のように話した。「私たちの次の問題は、この変化をこの地域の市民が統治するのか、それともこの数世紀来そうであったように、外部の者たちが統治するのかということだ。自分たちの問題に、外から輸入した解決策を取り入れていては、問題は解決しない。必要なのは外からの介入ではなく、自分たち自身の解決策だ。この土地の本当の所有者、居住者として、あらゆる問題に対し、地域に根ざした解決策を生み出すことが必要不可欠になっている。この地方のエネルギー資源が地域の経済を向上させるポテンシャルを持つことはご存知だろう。これらすべての豊かさにも関わらず、北アフリカと中東が、作為による諸問題でエネルギーと時間を無駄にしたことを知っている。私たちの兄弟が、兄弟の国が不当な扱いを受けていることは決して私たちの利益にならない」

■「アクサーモスクはパレスチナ人のものではなく、私たち全員の共同モスク」

エルドアン大統領はイスラエルのアクサーモスクへの圧力を批判して、「アクサーモスクに対するイスラエルの野蛮な襲撃を皆で悲しんでいます。『私たちに何の関係があるのか?となどと言えるだろうか?『パレスチナの問題は私たちの関心ごとではない』とどうして言えるだろう?あの襲撃はトルコに対して行われた襲撃だ。なぜならアクサーモスクはパレスチナ人のものではなく、私たち全員の共同モスクであって、私たち全員の最も神聖な場所の一つだからだ。私たち自身のモスクへ汚れた靴で入ることと、アクサーモスクへ入ることは同じことである。このように地域のすべての問題を、パレスチナと同じように、シリアやエジプトの問題にも全体として関与している。私たちはもはやこの地理において平安と平和を求めている。トルコはこの地域に属するすべての国々が平安に中にあるよう望んでいる。アルジェリア問題が起きれば、自国の問題と同じように悲しみを覚える。問題は単に経済の問題ではなく、兄弟の問題だ』と話した。

エルドアン大統領はアルジェリアのアブドゥルアジズ・ブーテフリカ大統領と会談した。会談は大統領官邸特別室でメディア非公開で行われた。この会談で2人の指導者が、イラク国土の不可分性と、パレスチナ人同士の和解を確たるものにすることの重要性を強調し、リビアについては外からのあらゆる介入に反対することが明らかにされた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:竹田史佳 )
( 記事ID:35916 )