コラム・エジプト:テロとの戦いは警察国家への後戻りを正当化しない
2014年11月29日付 al-Quds al-Arabi 紙


■エジプト:テロとの戦いは警察国家への後戻りを正当化しない

【ムハンマド・アブドゥルハカム・ディヤーブ】

大統領閣下:あなた方は大統領選挙で大変革を行い、エジプトはテロとの血みどろの戦いを行っている。それは誰もが知っていることだ;私たちは土曜、それは軍や警察が単独で行う戦いではないと言った。そして「戦時政府」あるいは非常事態政府を形成することを要求した;このような政府は、政治的疾患のある者、請負人、ブローカー、徴税請負人、拷問を行う輩などの影響を受けるような選択とは縁遠い若者が必要だとも述べた。このメッセージの第2の部分では、注意すべきいくつかの点について取り上げたいと思う。

まずは、健全さを回復した国家から始めよう。しかし、これは若者の犠牲の上に成り立ち、革命の貯金から引き出されたものであり、多くの部署はそれを受け入れた…国家の望みは、統治責任を負う「良識ある統治」を確かにすることである;しかしながらこの回復は「警察行動」を伴った。;「ガマール・ムバーラクとアーディーリーの国家」が再生産されるのだ;国家が独占的企業や、収税人の皇帝、賄賂、仲介料、あっせん料、「人種差別」・社会的差別の唱道者に依拠する中では、国家は腐敗し、人々は広く腐敗したではないか。

回復された国家は、1月革命と6月革命から何も教訓を得ていない。このことは、ある高校2年生の少年の話からも確認できる。この話は語るに値するであろう。私は病の治療が思ったよりも長引いたためロンドンにいるのだが、2014年11月14日の夜、あるカイロの青年から電話があった。彼は自分の弟の身に起きたことを要約して語り、父親に電話を代わった。そして父親が詳細を説明したのだが、彼は自分の末息子から電話を受けた。息子は「ドッキ警察」署におり、すぐに父親に来てほしいのだという。駆けつけた時、息子は既に疲労困ぱいした状態だった。理由を尋ねると、「あいつらが僕を殴った」…と言った。これで十分だった。そして父親は、警察たちが上機嫌でいるのを見た!!そして家に戻り、服を脱いだ息子の状態に驚いた。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:前田悠作 )
( 記事ID:36029 )