イエメン:「コマンド作戦」失敗の結果、人質2人が死亡
2014年12月07日付 al-Hayat 紙


■イエメン:「コマンド作戦」失敗の結果、人質2人が死亡

【サナア:本紙】

米国の「コマンド部隊」がイエメンの特殊部隊と協力し、シャブワ県で人質解放作戦を実行したが、作戦は明確な結果を残さないまま失敗、「アル=カーイダ」に誘拐されていた米国人の人質ルーク・サマーズ氏は昨日(6日)、同じく人質であった南アフリカ人のピエール・コルキー氏とともに殺害された。詳細に関しては情報が錯綜しているが、米政府は公式に自国民1名と南アフリカ人1名の死亡を発表し、イエメン当局は空爆および誘拐犯(武装勢力)との衝突を伴った作戦を通して武装集団10名の死亡が確認されたと発表した。

イエメン国防省のウェブサイトは当初、作戦を通して米国人ジャーナリストが解放されたと発表していたが、イエメンおよび米国の軍事情報筋は、同ジャーナリストの解放が試みられたものの、別の南アフリカ人の人質と共に殺害されたことが確認されたと伝えた。南アフリカ人の人質は昨年、タイズ市にいたときに、妻と共にアル=カーイダの手によって誘拐された。彼の妻はその後、部族勢力の仲介者の介入により解放されていた。イエメンの情報筋が話したところによると、作戦は米国とイエメンの共同作戦として行われたということだったが、米国の公式情報筋は米国の部隊が単独で作戦を開始したと述べた。

現地の目撃者とイエメン軍の情報筋は本紙に対し、「人質2人が拘束されていたニサーブ地区ワーディー・アブダーンにあるアル=カーイダの拠点を米国の無人飛行機が爆撃し、同時に米国とイエメンの共同部隊が降下作戦を実施、人質2人を監視していたアル=カーイダ戦闘員らと衝突した。同戦闘員らは監視後、人質2名に発砲した」と述べた。

非公式の情報筋によると、「衝突により米国人が負傷」し、その米国人は「医療支援措置が間に合わず傷の影響により死亡した」と報じられた。一方、他の情報筋は同米国人について、コマンド作戦の開始後すぐに殺害されたと述べた。

作戦は、アル=カーイダがサマーズ氏を処刑すると脅迫してから3日後に行われた。同氏は、2012年9月にサナアで誘拐されるまでカメラマンおよびジャーナリストとして活動していた。今回の作戦は、前回の救出作戦が実施されてからおよそ10日間を経て実施された。前回の作戦では、サマーズ氏の解放には失敗したものの、ハドラマウトにある洞窟の一つに拘束されていた人質8名の救出に成功した。イエメン国防省は、シャブワ県アール・ダカール市ワーディー・アブダーンで実施された軍事作戦について、「核心をついたものであり無事成功を収めた」と説明し、アル=カーイダのムバーラク・ハルド司令官を含む同組織構成員10人が死亡したと述べた。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:佐藤早於里 )
( 記事ID:36118 )