15歳の高校生、教師をナイフで刺殺(5)
2014年11月24日付 Jam-e Jam 紙

 被害者の妻は、次のように述べた。

幼い子供たちは父親が死んだことを理解していますが、父親がどうやって殺されたのか、子供たちにはまだ伝えていません。子供たちがいつの日か、自分たちの父親がどのように殺されたのか知ったとき、どんな反応を示すのか、私には見当も付きません。自分たちの父親を殺したのが、多くの愛情を注いできた教え子だったということに対して、どのような行動を示すでしょうか。夫の死を、私はいまだに信じることができません。ボルージェルド県の司法関係者たちにお願いしたいのは、二度と学校の生徒が授業中に、このような大きな過ちを大胆にも犯すことのないよう、一刻も早く夫を殺害した犯人を逮捕して、相応の報いを受けさせてほしい、ということです。


専門家の見解

 ある社会学者は、この事件を分析して、次のように指摘している。

社会の中で、何らかの意味で暴力が常態化し、暴力に対する社会的感覚が麻痺してしまうと、〔社会の〕各層で暴力が生産され、流行する原因となってしまう。私たちは〔‥‥〕話し合いによって諍いを解決させる習慣を作るために、何らかの活動を社会の中で起こしていく必要があるように思える。自らの抱える問題を話し合いによって解決できなくなると、生徒たちは物理的な対応に訴えがちだ。私たちの教育管理のあり方は、庭を管理するときのようなやり方へと移行する必要がある。つまり、生徒たちが〔‥‥〕自らの問題を解決する際に、そこに逃げ込むことのできるような環境が必要なのだ。教育環境が専制的だと、生徒たちは物理的な力や暴力によって、自己を表現しようとするのである。

 ゴラームレザー・アリーザーデ博士はさらに、次のように続ける。

青少年らを学校内で反抗的な存在にしてしまう原因の一つとして、教育関係者たちが生徒たちの行動に対して設けてしまう差別がある。こうしたことが原因で、青少年たちは侮辱されたと感じ、こうした〔教師との話し合いの〕プロセスから距離を置いて、不良行為に走ってしまうこともあるのである。

 アリーザーデ氏はさらに、次のように指摘する。

学校の責任者たちは、教育環境に適合できず、暴力的な行動が見られる生徒たちを把握し、自分の問題を自分で解決し、自分自身を見つめ直すことができるよう、彼らをサポートすることが必要だ。性格や行動の面で生徒たちに不適切なところが見られたら、彼らをサポートし、その矯正に取り組むべきだ。そして精神的な問題を抱えた生徒たちを精神治療センターに通報し、彼らの治療・改善を図るべきだ。

 同氏によれば、生徒たちが気軽に話すことのでき、自分たちの抱える問題を解決する手助けをしてくれるケースワーカーや心理カウンセラーを、学校内に置く必要があるという。学校関係者自身では反抗的な生徒の問題を解決できない場合は、その生徒を別の学校に転校させる試みも必要となろう。新しい学校に転校して環境が変われば、生徒たちの問題も軽減することがあるからだ。

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( 翻訳者:zizibaba )
( 記事ID:36139 )