「黒い暴力」—ショック班、世界の酸かけ事件を報告(1)
2014年12月02日付 Iran 紙


【ショック班:アーレズー・ケイハーン】酸かけ事件はいつも、社会や経済の発展状況が芳しくない国で流行するものだ。もちろん、この犯罪をこうしたカテゴリーに限定してしまうことはできないが、酸かけ事件が起こると、犠牲者の生活にはいつも根本的な変化が生じてしまうのも、否定できない事実である。酸かけ行為は野蛮な犯罪の一つであるが、それは通常、邪悪な妬みや怨恨、復讐心が原因で起きる。そしてこうした犯罪の犠牲者たちは一生、苦痛と悲しみに満ちた生活と向き合うことになるのである。

 統計によると、この犯罪は未婚・既婚の女性に対して起こされることが多い。しかし、男性が怨恨に駆られた復讐心の犠牲となるケースも見られる。

 通常、怨恨と復讐心に駆られて〔酸かけ行為に手を染める〕者たちの意図は、対象となった人物を殺害することではない。そうではなく、彼らの唯一の目的は、人に苦痛を味わわせて、その人の将来をぶち壊すことにある。実際、顔の美しさや自然のフォルムが破壊されることで、犠牲者はもはや別の人と結婚することができなくなり、一生精神的、肉体的苦痛に苛まれるようになるのである。

 酸かけ行為はヨーロッパ諸国でも起きているが、しかし南アジア、特にインドとパキスタンでは増加傾向にある。例えば、テロ組織ターリバーンなどは女子学校を休校に追い込むために、何度も10代の少女たちへの酸かけ攻撃に手を染めてきた。

 統計によると、イランでは酸かけ行為の犠牲となったおよそ9割が未婚・既婚の女性たちで、酸かけ行為の動機としては、失恋、離婚、そして恐らくは不倫が挙げられる。

つづく


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( 翻訳者:勝 )
( 記事ID:36149 )