ハーメネイー最高指導者「核交渉が不調に終わったときに害を被るのはアメリカ」(1)
2014年11月29日付 Jam-e Jam 紙
イスラーム革命最高指導者のアーヤトッラー・ハーメネイー閣下は木曜日の午前、〔革命防衛隊傘下の民兵組織の〕バスィージ最高会議のメンバー、およびバスィージ各層の代表らと面会し、その中でバスィージの合理的思考を支える二つの主要な柱として、「人間的・神的な責任感」と「洞察力」を挙げ、イランの〔核〕交渉団の真摯な努力と抵抗を称賛した上で、イラン国民にはアメリカの信頼を引きつける必要などないと指摘した。同師はその上で、
われわれは交渉の原則に反対しなかったのと同じ理由から、交渉の延長にも反対しない。もちろん、われわれは公正で合理的な取り決めであれば、いかなるものでも受け入れる。しかし、〔核交渉での〕合意を必要としているのはアメリカ政府の方だということを、われわれは知っている。合意が得られなかったことによって害を被るのは、アメリカの方であろう。もし交渉が最終的に結論に至らなくとも、イラン・イスラーム共和国に害は及ばない。
と述べた。
〔‥‥〕
イスラーム革命最高指導者は、洞察力の欠如が懐疑と無知、誤解の素地を用意するのだとした上で、「洞察力の欠如した者たちは、88年の反乱〔※2009年大統領選後の抗議運動のこと〕に関与した哀れな者たちのように、埃の舞う状況の中で〔盲目的な〕行動を取ってしまう。こうしたことが、敵を利し、友を攻撃の対象としてしまう原因となるのだ」と指摘した。
アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、洞察力の欠如した責任感は極めて危険であると強調した上で、「革命前の闘争の時代、そして〔革命後の〕ここ30年間、責任感をもちながらも、洞察力が欠如した状態で行動した人たちが一部にいた。こうした行動は最終的には、イマーム〔・ホメイニー〕の運動と革命、そして国にとって害をなすものとなった」と述べ、さらに88年の反乱の際に洞察力の必要性を繰り返し強調したことに触れ、次のように指摘した。
当時、私が洞察力の問題を繰り返したことに不快な思いを抱いた者たちもいた。しかし私はもう一度、洞察力の必要性を強調したい。なぜなら、いくら人間としてのやる気や責任感が強くても、洞察力が伴わなければ、危険は一層高まるからである。こうした人物に信を置くことはできない。
〔‥‥〕
アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は「体制を守ることこそ、最も大切な宗教的義務である」とのイマーム〔・ホメイニー〕の有名なことばに触れ、「イマームの言葉を理解しない者たちが、時にとんでもない過ちを犯してきたのである」と付け加えた。
同師は演説のこの箇所のまとめとして、「バスィージ的思考の基本的な土台としての『責任感』、そしてその必要条件としての『洞察力』を、一瞬たりとも忘れるようなことがあってはならない」と述べた。
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( 翻訳者:エンアルケ・エンホロゴス )
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