エルドアン大統領演説、「我々はEUの奴隷ではない」
2014年12月18日付 Milliyet 紙
エルドアン大統領は、12月14日の強制捜査に対するEUの批判に対し、「トルコに民主主義が何たるか教えてやろうしているらしいが、良かったらどうぞいらしてください、我々トルコが民主主義を教えましょう」と切り返した。
レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、逮捕されたエクレム・ドゥマンル氏(ザマン紙編集長)、ヒダイェト・カラジャ氏(サマンヨル社代表)に向け「私が彼らの置かれた立場になればよかった」と述べたフェトフッラー・ギュレン師に対し反発した。「報道では、自身のグループのために「私が彼らの置かれた立場になればよかった」と言っている。あなたの行動を制限する者はいない、彼らの側、居場所に行けばいい」と述べた。
同大統領は、12月17日の記念日に、コンヤでの高速鉄道開業式典において、次のようなメッセージを送った:
誰にも服従しない:数々のクーデター計画を阻止してきた、数々の仕掛けられた罠にも陥らなかった。数々のシナリオを我々は打ち破ってきた。何人も我々のアジェンダを決定することは出来ない。
血を啜って育ったバンパイア:我々が12年間国民のために行ってきたあらゆる業績、施策は勿論誰かをかなり不快にさせた。過去、トルコが流した血を啜って育ったバンパイアは、兄弟愛、そして間違いなく希望に気分を害した…。我々は「100年間あなた方がぞんざいに扱い、疎外して、蔑んできたトルコが、自分の脚でまっすぐ立ち上がった」と述べた。そして、「もはや限界を知るがよい、トルコからその汚れた手を引くように」と述べた。
昨年の今日:今日まで毎年12月17日にはコンヤを訪問した。去年も同様に訪問した。司法、警察、メディアが連携し、その日強制捜査が始まった。人々が逮捕される中、虚偽の情報が出回っていた。トルコで、世界で、非常に醜悪な印象操作が行われた。名目は贈収賄捜査であったが、極短期間で問題は贈収賄ではないことが明らかとなった。明らかに政府転覆に向けた試みが行われていたのだ。
闇勢力のシナリオ:闇勢力のシナリオ:警察、司法、メディア、実業界、市民社会組織の中にいる一群の闇勢力が共同し、シナリオを書いて、実行を開始していた。注意してみれば、そうした勢力を操る一人が次のように述べるのに気づくだろう。「彼らがシナリオを書き、我々に差し出した。それで我々はその通りに演じたのだ」。その日が来れば我々が服従するだろうと、我々がクーデターの企てに従うだろと、彼らは思ったのだ。
罠を打ち破った:コンヤの祝福は我々に注がれていた。我々は茶番が仕掛けられていることに気づいたのだ。これは贈収賄捜査でなく、国民、国家に対する罠であると考えた。我々はすぐに対策を講じた。この醜悪な茶番を無に帰すため、「彼らが罠を仕掛けてきたらアッラーが罠を仕掛けられる」と言った。アッラーに讃えあれ、罠は打ち破られた。元々の目的も短期間で明らかになった。首相が失脚すると考え、その後用いる報告書に、「当時の首相」と記したほどだった。私は在任中なのだ…皆さんは、この茶番を、この罠を目撃したのだ。そして、まず3月30日の地方選、続く8月10日の大統領選で、我々を支持した。
ギュレン氏に対し反発した:ペンシルベニア(ギュレン)が談話を発表している。私個人に対する非常に醜悪な例え、罵り、そして今、より興味深い発言をしている。報道では、自身のグループのために「私が彼らの置かれた立場になればよかった」と言っている。あなたの行動を制限する者はいない、彼らの側、居場所に行けばいい。何人もあなたに「来るな」と言ってないので行くべきだ。そもそも長い間あなたに「来い」と言っている。ペンシルベニアで保護下にある者たちはここに来ることは出来ない。彼らは自分が何を行ってきたのか知っている。
暗殺者ら(ジェマートに属する人々)の責任を問おう:「暗殺者らにこの影の国家(ギュレン・ジェマート)の責任を問おう、彼らの巣穴に入ろう」と我々は言った。我々は、約束を果たしてきた。反逆行為を記録した。それ以上のことを行っていこう。贈収賄という虚偽の宣伝の下でクーデター計画を行う者の責任を問うたし、問うてゆく。「報道の自由が制限されている」という中傷でトルコを世界で貶そうとする茶番も粉々にしてくれよう。トルコを世界中で中傷しようとする茶番も破壊してくれよう。警察の茶番を、司法の茶番を破壊し、司法を脅威、脅迫から救おう。我々の組織はこうしたものから浄化してきたし、浄化している。
ギュレン師に対する「道化師」批判:何者かの手先に絶対にトルコを引き渡さない。この国を国際環境の下請けである裏切りのネットワークに、パラレル国家の人間に、師を装う道化師に引き渡すことはない。
またもEUに対する反感:世界の一部の国々は、特にEU内の複数のメンバーは、トルコでの法に基づく捜査に関し先入観で判断を行った。当時はそんな状況であった。好きな見出しを打ち出し、偽の記事を書き、ツイッターでつぶやき、好きなだけ反トルコの言動を行うがいい。我々は、自分たちの方向性は自分達で決め、自分達で道筋を立てる。
トルコは民主主義が何たるかを教えましょう:教師然とした物腰で指を振りながらトルコに助言しようとする者どもは、対峙しているのはもはや昔のトルコではないことを理解するように。トルコに民主主義が何たるか教えてやろうとしているらしいが、良かったらどうぞいらしてください、我々トルコが民主主義を教えましょう。トルコに自由とは何たるか教えようとしているが、まずは、EU内で高まっている人種主義、イスラムフォビア、差別を克服せよ。
EUはトルコを弄んだ:55年間、特にここ10年、EUはトルコを弄んできた。彼らに罪を認めさせる必要はないが、我々はEUの奴隷ではないのだ。我々を国民であるという意識・認識で受け入れようとするならばそうすればよいし、受け入れようとしないならしなければよい。彼らは我々のこのような言動を不快に思っている。
■5閣僚はトルコ高速鉄道で訪問
エフカン・アラ内務相、イスメト・ユルマズ国防相、ニハト・ゼイベクチ経済相、リュトフィ・エルヴァン交通海事通信相、チャータイ・クルチ青年スポーツ相は、トルコ高速鉄道でコンヤを訪問した。
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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:36257 )