パレスチナ:安保理、イスラエルの占領政策終結に向け今日明日中に決議案の票決へ
2014年12月30日付 al-Hayat 紙


■安保理、「占領終結」に向け二日以内に決議案票決

【ラーマッラー:ムハンマド・ユーニス】

安全保障理事会(以下「安保理」)は今日明日(30,31日)中に、最長3年以内にイスラエルの占領政策を終わらせるとしてパレスチナ側の提出した決議案を票決する。こうした流れは、パレスチナ側が決意を固め、ヨルダンを通して安保理に対し最終案を提出したことを受けてのことだ。これと並行して、パレスチナ政府代表団はガザを訪問し、省庁の統一と市民の苦しみの軽減について協議する。

マフムード・アッバース大統領は昨日(29日)、「ファタハ」中央委員会との会議の席で、決議案は昨日提出されたが、これについて論じるのにおよそ24時間を要し、これを経て票決に移ることが可能となることを伝えた。同大統領はまた、「結果がどうであれ、われわれはまたそこから学びを得る。われわれの側では、パレスチナ指導部が実行に移すにあたり、すでに合意形成済みの手順が整っている」と述べた。

ある高官は本紙に対し、当該決議案の最初の草案は、米英仏といった西側の常任理事国に対し、同決議案に賛成票を投じ「拒否権」を行使しない方向で説得するべく、柔軟性に富む語彙で書かれたが、これらの当事国は当該決議案への賛成投票の条件として、占領政策を終わらせる期限を設ける項目の削除を主張してきた、と述べた。

最終草案では、パレスチナとイスラエルの両国がそれぞれ主権・民主主義・安全保障を享受する旨が記されるとともに、イスラエルの占領政策の終了およびパレスチナ国家樹立を最長でも3年以内に実現させることが明記された。また、東エルサレムをパレスチナ国の首都とするよう改め、同国家の建設を1967年の境界線に沿って行うとともに、難民問題については国連総会決議194号(訳注:1948年9月16日と12月11日に国連総会が採択し、パレスチナ難民の帰還権を認めた)に基づき解決するとした。さらに、最終草案では西岸と東エルサレムでの入植地建設を終わらせ、拘束下にあるパレスチナ人を解放することが呼びかけられた。

(後略)

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:36377 )