アククユ原発建設、延期の噂―ロシアの経済危機の影響
2015年01月10日付 Milliyet 紙
ロシアは、経済危機の影響で困難な状態にある。超大国(ロシア)が、メルスィン・アククユ原子力発電所を含む、外国への投資を一時遅らせる可能性のあることが語られている。
ロシアで起こっている経済危機が、トルコにおける輸出と観光のバランスをひっくり返した。経済危機のトルコへの影響が、単に輸出と観光に留まらないこと、近日中に基礎工事が始められるはずの初めての原子力発電所も(建設が)遅れる可能性があることが発表された。発電所の2020年までの完成が、かなり困難になったことが述べられている。
■湾岸諸国では8ドルで生産されている
原油価格の暴落の後、ロシア経済が深刻な通貨危機と通貨不足に直面していることに注目したエネルギー専門家たちは、この状態が、ロシアの特に外国での外貨投資にマイナスの影響を与えることを述べた。エネルギー専門家の提供した情報によれば、湾岸諸国が8ドルで生産する原油は、ロシアが深海から採る場合50 ドルにまで値上がりする可能性がある。
■損失に対し売りが始まった
ロシアでの経済危機を評価したエネルギー官僚と識者たちは、ロシア経済が深刻な通貨危機に直面していること、この状態が、ロシアの国内や国外における外貨投資にマイナスの影響を与えることを述べた。エネルギー専門家たちは、湾岸諸国が8ドルで生産する原油が、ロシアが深海から採る場合50ドルにまで値上がりする可能性があることを強調し、50ドル以下に下落した原油価格は、ロシアにとってまさに悪夢であることを明らかにした。
■アククユは優先されない
この状態が、ロシアを石油産出国であることから完全に遠ざけたことを述べた専門家たちは、これによりロシアへの外貨流入も深刻な危機に瀕していると述べた。この状況を評価した識者たちは、以下のように話した。
「ロシアで起こっているこの通貨危機により、アククユ原子力発電所が影響を受けないことを期待するのは、とても難しい。国内でこのような大規模な通貨危機が発生しているため、外貨を必要とする投資が一時保留されることは自然な結果と考えられる。アククユは、結果として220億ドルの外貨を必要とする巨大なプロジェクトである。アククユは、このような経済状況において優先されえない。ロシア国内の火事を終わらせるために使用される外貨は、国外には持ち出されえない。」
■訴訟が遅延理由とされる可能性
アククユ原子力発電所のために、ÇED(環境影響評価)レポートがつくられた。得られた情報によれば、発電所をつくるロシア・ロサトム会社は、ÇEDレ ポートが出されたにもかかわらず、未だに発電所の建設作業を始めていない。未だに入札の用意を続けていることを明らかにしたロシアの会社が、建設停止を求めて始められた訴訟の結果を待っていること、遅延の理由としてこれらの訴訟が挙げられる可能性があることが述べられている。
■220億ドル規模の貸し付け合意
エネルギー・自然資源省のタネル・ユルドゥズ大臣は、ロシアが通貨危機に入る前の昨年12月に、原子力発電所をつくるロサトム会社が26の国際銀行と220億ドル規模の協調融資の合意を行ったことを発表した。しかし、ロシア経済において、その日から今日に至るまでに驚くべき展開があったことを明らかにした専門家たちは、現時点において、ロシアへ外国からの融資の流れが事実上止まっていることを明らかにした。
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( 翻訳者:白尾みさき )
( 記事ID:36493 )