アフメト・ダヴトオール首相は、新聞記者のフラント・ディンクの命日に関する声明を行った。
ダヴトオール首相は、書面での声明においてアルメニア人に訴えながら、「トルコ共和国のオスマン帝国から引き継いだ重要な問題のうちのひとつを感情と思想をもって明らかにしようと努めたフラント・ディンク氏が私たちのもとを去って8年となりました。悲しみに暮れるディンク氏の家族やファンにお悔やみを申し上げます」と述べた。
■貴重なアナトリアの知識人だった
ダヴトオール首相は、さらに声明の中で、以下のように続けた:「フラント・ディンク氏はアルメニアのルーツからも、トルコへの忠誠からも外れることなくトルコ人とアルメニア人共通の未来の構築を可能とする道や方法を模索した、貴重なアナトリアの知識人でありました。トルコとアルメニアの友好を根本的につくりあげ、根深い苦しみを克服し、歴史的連帯が思い出されるための勇気や知性を示したディンク氏が友好の道に照らした松明の光において、記憶と心の扉を開けることを我々は望んでいます。この理解によって、トルコとアルメニアの友好を信じるすべての人は、新たな始まりに貢献するよう呼びかけます、そしてすべてのアルメニア人に訴えたいと思っています。戦時下でで行われた強制移住政策が、1915年の非人道的な結果をもたらしたことを以前に説明したトルコは、アルメニア人の苦しみを共有し、そして二つの国民の間で再び共感が創出されるために忍耐力と決断力で尽力しています。
■2014年のお悔やみの言葉
我々の関係をしばりつけている敵意を克服するために、まず対話をはじめどのように行動する必要があるかの糸口を与えた(エルドアン首相(当時)による)2014年4月23日付のお悔みの言葉は、このアプローチの一番具体的な表現です。時間を1915年で凍らせた大きなトラウマを乗り越える道は、タブーを破壊することから始まります。トルコは自らこの点を克服し、また過去から継承されたステレオタイプの言説や一般化を乗り越えています。二つの祖先をもつ人々がお互いを理解し、共に未来を見るほどに成長することは可能です。
同じ地理、また長い歴史を共有するトルコ人とアルメニア人は、すべての問題を唯一お互いの間で話すことができます。言い換えると解決の道はやはり唯一共に模索することができます。相互の信頼、協力の理解を我々が発展させること、800年の共通の歴史の光に照らして、お互いを再び認識すること、人道的関係をもつことが不可欠です。この理解でアルメニア人の友人に、トルコをより多く訪問し、お互いの偏見を取り除くことを勧めたいです。また、アルメニアの文化遺産とオスマン/トルコの文化に貴重な貢献をしているアルメニアの人々を値する形で、大切に守っていきます。痛みを共有したい、傷を癒したい、また友情を再び築きたいと願う我々の気持ちは本物です。我々が目指しているのはは友情と平和です。」
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( 翻訳者:松井友紀 )
( 記事ID:36647 )