ヨルダン:カサースバ氏の生存確認を優先、「自爆テロ犯」の引渡はその後
2015年01月30日付 al-Hayat 紙
■ヨルダン政府はカサースバ氏の生存を確認できない以上「自爆テロ犯」の引渡は行わない意向
【アンマン:ターミル・サマーディー;ロンドン、東京:本紙、AFP】
ヨルダンのムハンマド・マウムニー情報相兼政府報道官は昨日(29日)、同国は現在「イスラーム国」の下で捕虜となっているムアーッズ・カサースバ操縦士の身の安全を保証することを求めた。同情報相は、ヨルダン人操縦士の身柄と引き換えでなければ、イラク人自爆テロ犯のサージダ・リーシャーウィー死刑囚の身柄は引き渡さないとし、「イスラーム国」に人質に取られた日本人の後藤健二氏については言及しなかった。後藤氏は、水曜日(28日)から木曜日(29日)にかけての深夜に配信された新たな動画の中で、「トルコ国境付近において私とリーシャーウィー女史の身柄交換について合意がなされなかった場合、カサースバ操縦士は即刻殺害されることになる」と発言した。
一方、現在シリアにいる英国人ジハーディストの「アブー・ラヒーム・アズィーズ」なる人物は、英国総選挙を前に同国の議員・軍人らに攻撃を仕掛けるとの脅迫を発し、「Twitter」上で「西側諸国在住のムスリムには、自身が住む国において攻撃を実行するよう指令が下った」とつぶやいた。
東京では、日本政府が「イスラーム国」が新たに配信した映像に吹きこまれた音声は、人質となっている後藤氏のものか、「信憑性を確認している」と述べ、「我々にはこの種の細密な注意が求められるケースに対処した経験が不足している」として、トルコおよびその他の諸国に助けを求めた。また、日本政府は、もう一人の日本人人質だった湯川遥菜氏が先週イスラーム国により処刑されたことが、自国に衝撃をもたらしたことを受け、ヨルダン政府に後藤氏の人命救助も視野に入れるよう求めている。
(後略)
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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:36763 )