ヨルダン人操縦士殺害を非難するデモ、昨日のアンマン(AFP)
■アズハルはダーイシュのテロリストを殺し、磔にし、手足を切断するよう呼びかけ
【アンマン、ドバイ、カイロ、ニューヨーク:ハヤート、AFP、ロイター】
昨日、「ダーイシュ(イスラーム国)」がヨルダン人パイロットのムアーッズ・カサースバ中尉を生きたまま死刑したことを非難、拒絶する反応が伝えられたが、多くのウラマー(イスラーム学者)もこの犯罪を非難した。アズハル学院(訳注:宗教教育機関であると共に、その総長はスンナ派イスラームの最高権威とみなされる)のアフマド・タイイブ総長は、この死刑を「凶悪なテロ行為」と見なし、3日夜に発表された声明の中で、「悪魔の組織のテロリストを殺し、磔にし、手足を切る」よう呼びかけた。そして、「このテロ行為に対しては聖典クルアーンに述べられている罰を与える必要がある。つまり、殺すか、磔にするか、手足を切るかである」と述べた。
アズハルは、(ダーイシュ問題に)対処している国際社会に向けて、「獰猛で野蛮な行動を犯したこのテロ組織は、アッラーをもその使徒をも満足させるものでもない」と訴えた。また、イスラームは「たとえ襲ってくる敵との戦争においても、人間を燃やすことや、いかなる形であれ侵犯する手段によって罰すること」を禁止していると明言した。
加えてアズハルは、これらの罰は「地上においてアッラーとその使徒と戦うこれらの堕落した侵略者ら」に課せられるにふさわしいと指摘し、クルアーンが記している略奪行為(ヒラーバ)に対するハッド刑(身体刑)は、追い剥ぎ行為や、人々にテロや盗み、略奪行為を働く者に適用されると言及した。
また、カタールでは、ユースフ・カラダーウィーが会長を務める国際ムスリム学者連盟が、声明の中で、ヨルダン人パイロットを死刑にしたダーイシュを激しく非難している。同声明は、これが、「シャリーア(イスラーム法)、正しい預言者のスンナ、そして数世紀にわたるムスリムの行為に反する犯罪行為である。またこれは、シャリーアの起源に基づいたものではなく、真摯なシャリーア解釈の努力、他の法学的見解やシャリーアの規則、またシャリーアの統治にも適っていない」と述べた。
(後略)
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:美濃はるか )
( 記事ID:36828 )