弔問客を迎えるカサースバ操縦士の父親(右)、昨日のカラク(ロイター)
■ヨルダンは戦争と復讐の雰囲気を孕んでいる
【アンマン:ターミル・サマーディー】
「ダーイシュ」(イスラーム国)によるヨルダン人パイロット、ムアーッズ・カサースバ氏焼殺は、ヨルダン国内に衝撃と激怒をもたらした。ヨルダン政府はその過激派組織(ダーイシュ)を「震撼させる報復」を行うと述べ、対「ダーイシュ」連合軍への参加支持を強調した。一方、ヨルダンのアブドゥッラー2世国王は同組織に対する「厳しい報復」を誓い、ヨルダン人パイロットの血は「無駄に流されることはない」と強調した。これらの経過の中で、同国世論は戦争の雰囲気を孕んでいる。
「ダーイシュ」の行為を非難する反応が続く中、二聖モスクの守護者たるサウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は、ヨルダン国王に対して声明を送り、その中で「ヨルダン人パイロット、ムアーッズ・カサースバ氏の殉死に対し激しい痛みを覚える。また寛大である我々の真のイスラーム教、そして人道規範全てに反するこの醜悪な犯罪を嫌悪し悲嘆する」と述べた。
またサウジアラビア国王は以下のように続けた。「国民、サウジアラビア王国政府の名において、また我々の名において、深い哀悼の意と心からの弔意を捧げる。偉大なる神よ、あなたの慈愛の内にこの殉教者を受け入れてください。彼を楽園に住まわせ、どんな災いも見ることがなきよう。本当に我々は神の下へ帰せられる。」
ヨルダン国王は、昨日ワシントン訪問を切り上げてアンマンへ到着するとすぐに、上級軍事司令官との会合を開いた。ヨルダン王宮が発表した声明によると、その中で国王は「殉死した英雄ムアーッズ・カサースバ操縦士の流した血が無駄になることはない。親愛なる息子が晒された卑劣な犯罪行為に対する、ヨルダンとアラブ精鋭軍の報復は厳しいものになるだろう」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:穴迫楓 )
( 記事ID:36830 )