ヨルダン:ラッカに複数の空爆
2015年02月06日付 al-Hayat 紙
カサースバ操縦士の父親(左)と叔父の手を握るアブドゥッラー2世国王(AP)
カサースバ操縦士の父親(左)と叔父の手を握るアブドゥッラー2世国王(AP)

■ヨルダン:ラッカに複数の空爆、イラク国境への増員派遣も

【アンマン:ターミル・サマーディー】

ヨルダン国王アブドゥッラー2世は昨日(5日)、「ヨルダン人パイロットのムアーッズ・カサースバ氏が生きたまま火刑に処されたことに対する報復として、ヨルダン王国空軍は、シリアのラッカにある「ダーイシュ」の複数の拠点に空爆を行なった」と述べた。一方、信頼できる情報筋は「ヨルダン軍の複数の部隊がイラク国境に向かった」と発表した。

空爆の発表と同じ頃、アブドゥッラー2世国王は、カサースバ飛行士の故郷であるカラク県アイを訪問し、哀悼の意を表明した。同国王は、カサースバ氏の父に対し、複数の戦闘機が出動し、ラッカにある「ダーイシュ」の拠点への空爆を遂行したことを伝えた。また国営テレビニュース放送は、バラク・オバマ大統領が「殺人集団であるダーイシュは、宗教の名の下に、野蛮な行為を行い、また宗教を武器としても用いている」と強調したことを明らかにした。

本紙は昨日の夜の早い時間に、「ヨルダン当局は「アブー・ムハンマド・マクディスィー」という名で知られているサラフィー主義潮流のイデオローグであるイサーム・バルカーウィー氏を釈放した」という情報を得た。このステップは、最近の一連の「ダーイシュ」との集中した交渉から1ヶ月を経てとられた。その交渉は、ムアーッズ・カサースバ飛行士を、自爆犯のイラク人サージダ・リーシャーウィー氏とその他複数名と引き換えに解放するためのものであった。ヨルダン当局は、カサースバ氏が生きたまま火刑に処されたことを受け、サージダ氏を処刑した。

また本紙は、マクディスィー氏が「アブー・ムハンマド・アドナーニー」氏と接触しており、アブー・バクル・バグダーディーにメッセージを送っていたという情報も得た。このメッセージはパイロット解放の取引を行なうためのものであったが、その試みは失敗に終わった。

「シリア人権監視団」は、「アラブ・国際有志連合の戦闘機はおよそ20回にわたる空爆をハサカ県南部シャッダーディー付近の村にある「ダーイシュ」の拠点に対しておこなった。また、死傷者に関する報道の中で、ハサカ県南部の他の複数の地域も標的とした」と発表した。また「ハサカ市郊外のハウル地区で複数の爆発音が聞こえた」ことを指摘したが「その詳細に関する情報はない」という。

(後略)

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( 翻訳者:横田光紀 )
( 記事ID:36832 )