■アサドはシリアの未来とはなり得ない
【フィリップ・ハモンド、ローラン・ファビウス】
フィリップ・ハモンド英外相とローラン・ファビウス仏外相は、『ハヤート』紙にアラビア語版での掲載のため、共同論説を寄稿した。以下がその全文である。
バッシャール・アサドは、自らが閉じこもっている宮殿から自国民に対して戦争を仕掛ける事だけで満足せず、世界での自らのイメージを改善しようとしている。また、西側メディアを通じて、過激派の残虐行為を利用し、自分はシリアの混乱に立ち向かう我々(欧米)のパートナーであると主張している。一部アサドの意見に傾いた者もいるようだが、彼らは「アサドの圧政や独裁が過激派に立ち向かう事は、混乱状態よりもましだ」と言っている。
しかし実際には、アサド自身が不正、混乱、過激主義を育んでおり、フランスと英国は、断固としてこの三つに共に立ち向かう。
(中略)
我々の国家安全保障を維持するためには、我々はシリアで『ダーイシュ(イスラーム国)』を敗北させなければならず、我々は、過激派と戦うため、供に行動するようなシリアでのパートナーが必要だ。これは、シリアの当事者たちが合意し、シリアでの挙国一致政府の樹立をもたらすような政治的関係正常化を意味する。その中には現体制の一部や「シリア国民連合」、そしてこれら以外の穏健派も含まれるだろう…。しかし、我々にとって明らかなのは、アサドがこうしたいかなる政府の当事者にもなり得ない、ということである。
(後略)
シリア情勢に関しては「
シリア・アラブの春顛末記」も参照ください。
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( 翻訳者:内海菜生 )
( 記事ID:37018 )