フィダン立候補断念、MIT局長復帰へ
2015年03月10日付 Radikal 紙


AKPの候補者立候補届け出を昨日(9日)取り下げたばかりのハーカン・フィダン氏が今日、MİT事務次官に再就任した。

国会議員の候補者候補になるため、公正発展党(AKP)に提出していた届け出を取り下げたフィダン氏が、国家諜報機構(MİT)の事務次官の職に今日から復帰したことが伝えられた。

アフメト・ダヴトオール首相は今日の会見で、「国会議員への候補者立候補が取りざたされた時に、フィダン氏にそのための許可を与えたのと同様、ご自身で立候補の取り下げを希望し、その決意に敬意を示した形で、昨日付けで復職を許可いたしました。辞職する時に私一人のサインでその手続きがとられたので、昨日も同じ形で復職の手続きを行った。また大統領と私の間にも、この件についていかなる意見の相違や異なる価値観の折衝もありません」と話した。

■エルドアン大統領「かわいい後輩」

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、サウジアラビアから帰国の途で記者の質問に答えた。大統領は、AKから国会議員の候補者候補になるためMİTの局長を辞任していたハーカン・フィダン氏に対しまだ憤っていると話し、「彼をこのポジションに置いたのは私だ。許可が無い限り彼はそこに残り、辞職すべきではなかった。もちろん憤っている」と話した。

■ハーカン・フィダン氏とは

フィダン氏は1968年、アンカラに生まれ、陸軍通信学校、陸軍外国語学校を卒業。学生時代の大半を軍隊で過ごしたフィダン氏は、ドイツにあったNATO北大西洋条約機構の連合緊急対応軍団(HQ‐ARRC)諜報活動本部で、在外勤務に当たった。

この時期、メリーランド大学で政治学と経営学の学士を、帰国後はビルケント大学で国際関係学の修士と博士号を取得した。

トルコ国軍で下士官として兵役を終えたフィダン氏は、その後大使館の政治経済顧問官、首相府トルコ協力開発機構(TİKA)所長を歴任し、首相府事務次官補佐局では外国政策及び国際治安を担当する傍ら、首相府の特使も務めた。

またフィダン氏は、これらの任務に並行して、国際原子力機関理事、国連開発協力プラットフォーム理事、アフメト・イェセヴィー・トルコ・カザフ大学理事、ユヌス・エムレ財団理事、退役軍人機構(OYAK)理事などを務めた。

国際治安や国際開発、トルコの外交政策についてアカデミックな研究を続けるフィダン氏は、ハジェッテペ大学とビルケント大学において非常勤で国際関係の講義も行っている。

フィダン氏は、MİT事務次官補就任から間もなくの2010年5月27日、MİT事務次官に抜擢された。

今年6月7日に行われる総選挙を前に、国会議員の候補者候補になるため2月10日を以てMİT事務次官を辞職していた。

AKPに提出していた国会議員候補者立候補届け出の取り下げ要求が昨日承認されたフィダン氏は、再度MİTの事務次官に任命され、本日より職務に当たっている。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:37091 )