世界銀行「トルコで貧困層、減少」
2015年03月10日付 Radikal 紙

世界銀行トルコ代表のマーティン・ライザー氏は、最近10年でトルコの貧困人口が減少したことを明らかにした。

世界銀行トルコ代表のマーティン・ライザー氏は、ガズィアンテプ産業協会(GSO)で開催された世界銀行の予備会議において行ったスピーチで、トルコで行われた変革プロジェクトが多くの国の手本になっていると話した。

世界銀行トルコ事務所を訪れた多くの国々が「トルコは何を行ったかというと、この改革を行ったのだ。我々はトルコが行ったことに倣えば、似たような変革を自国にもたらすことができるでしょうか」と質問したことに言及したライザー氏は、トルコが2023年に向けて極めて野心的な目標を据えたことを述べた。

トルコは経済改革を達成するために、外国貿易と女性の社会進出が重要であると強調したライザー氏は、ここでの困難を克服するために、必要な組織を設立すべきであると主張した。また同氏は、高所得経済を達成するためにいくつかの妥協点をつくる必要性があると指摘し、「中所得の罠から抜け出し、高所得経済を達成するためには、設立されるべき機関や、法の優位の原則の確立、また上質なの規制機関の存在、公的資金の管理を、完全に、また適切な形で創出し、機能させることです」と述べた。

■「貧困層は減少し、中流階級は増加」

統計データと表を伴って行われたプレゼンテーションでは、トルコの一人あたりの国民所得を、EUとアメリカの平均と比較したライザー氏は、1960年代から1990年の中ごろまで見ると、トルコがそれほど成長していないこと、また2001年以降はこの変革を開始したこと、またEUとアメリカの平均に近づいていることを述べた。

最近10年でトルコの貧困層が減少したことに言及するライザー氏は、以下のように述べた。

「1日2.5ドル以下の収入がある人を貧困層として定義します。今日トルコでは貧困層にあたる人口は5パーセント以下です。10年前に目を向けると、貧困層の人々は約人口の16パーセントでした。最近20年でトルコでは1日10ドルの稼ぎがある人口の割合が2倍に増加したことがわかります。この期間中に1日あたりの収入が10ドルである人々の合計は19パーセントである一方、今日ではその割合は41パーセントです。これはつまりトルコ の中流階級が増加したことを示しています。この2つの表に基づいた形で要約すると、トルコにおける経済変革が包括的転換として実現し、またこのまま成長が持続するであろう、となります」

またライザー氏は、ガズィアンテプはトルコの最もダイナミックな都市のひとつとして有名であること、また他の都市の手本となっていることを付け加えた。

■GSO会長のコヌクオール氏

GSOの会長のアディル・コヌクオール氏もまた、強力な産業、生産、輸出によってダイナミックな経済を抱えるガズィアンテプが地域において大変注目されていることを強調した。
産業会議所設立からの25年を評価したコヌクオール氏は、この間にトルコの輸出量が13倍に増加し、またガズィアンテプの輸出量は56倍の増加を示し、また輸出企業の数が1,700に、輸出を行う国の数が173に、登録雇用者数が261,000人に、また商標登録申請は3,000件に到達したことを強調した。

またコヌクオール氏は、トルコの輸出のシェアは1パーセント程度から4.3パーセントまでに上昇したことを述べ、さらにガズィアンテプから去年66億 4100万円の輸出が行われたことを想起させた。また同氏は投資が衰えず続いていること、また区画の分割が完了した第5工業団地で40の企業が生産を行っており、85の企業工場が建設途中であると述べた。

コヌクオール氏は、「トルコは2002年以降に大きな成功を遂げました。政治的、また経済的な安定を獲得した我が国は、将来に向けより輝かしくしっかりとした歩みを急速に進めている」と述べ、国の未来を信頼していると話した。

会議では、世界銀行によって準備された「トルコの経験:統合、包括、設立報告書」、「トルコ国の経済報告書―高所得への移行における外国貿易の役割に関する報告書」、また「トルコ―関税同盟評価報告書」も取り上げられた。

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( 翻訳者:松井友紀 )
( 記事ID:37092 )