■サウジアラビアはミャンマー政府に対し少数派のムスリムへの差別を止めるよう要請
【ジュネーブ:本紙】
月曜日(17日)、サウジアラビアは、国連の人権委員会に対して、ミャンマーのムスリムである、少数派民族「ロヒンギャ」への制度的な暴力が継続していることへの遺憾の意を表明した。人権委員会のヤンギー・ミー・ミャンマー担当特別報道官による報告が、これらの暴力を裏付けた。
国連人権委員会の同評議会会合に参加しているサウジ代表団のメンバーで、同委員会のメンバーであるアブドゥルアズィーズ・アクラー氏は、発言の中で、「報告に目を通し、昨年7月、ラカイン州で多数派の仏教徒によるロヒンギャへの不当な扱いにかかわる申し立てを受けての調査以来、避難したロヒンギャの状況が何ら改善していないとの説明を確認した。これを受けて、サウジアラビアは、現在の緊張が暴力、殺戮、威嚇を助長しうることを懸念している」と述べた。また、「少数派であるムスリムや多数の無国籍者は、一時滞在許可証を全ての所有者から剥奪するというミャンマー政府の決定の最たる被害者であり、それは現在の問題を悪化させるだろう」と加えた。
アクラー氏は、ムスリムであることを原因に国籍を剥奪するというこの差別をサウジアラビアが懸念していること、これが国民の共存の機会の妨げとなること、人的価値、自由、文化的多様性、寛容、人権への敬意の悪化につながることを述べた。そして、この差別によって憎悪が深まり、国民同士の紛争の火に油を注ぎ、国民間の対話と相互理解の努力促進を破壊すると指摘した。
サウジ政府は、ミャンマー政府に対して、イスラーム協力機構との協力覚え書きを実行に移し、ムスリム少数派居住地区での学校・病院建設への支援とインフラ整備を可及的速やかに進めること、5千万ドルが割り当てられたそのためのアクションプランを立てることで、国内の複数の共同体間でさらなる対話と協調の輪が広まることよう望んでいる。
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( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:37132 )