ヨルダン:シリア危機に対処するための資金援助を国際社会に要請
2015年03月18日付 al-Hayat 紙
ヨルダン分岐路付近のシリア難民キャンプ(AP)
ヨルダン分岐路付近のシリア難民キャンプ(AP)

■ヨルダン、シリア危機に対処するための資金援助を国際社会に要請

【アンマン:ヌールマー・ナアマート】

ヨルダンのアブドゥッラー・ヌスール首相は、同国が取り組む「シリア危機の平和的・包括的解決を見出す」努力を強調した。ヨルダンは現在、シリア社会のすべてのグループに国家再建への参加の機会を与える形での調停を模索している。

同首相は、自身が議長を務めるシリア危機についての会合で、「(我々が直面する)挑戦は前例のないものである」、と述べた。各国の閣僚・大使が参加したこの会合では、シリア危機に対処するためにヨルダンが実行中の計画の進捗状況が報告され、同計画に支援を要請するメカニズムが議論された。同首相は、「ヨルダンはシリア難民を三番目に多く受け入れている国である」(※訳註1)と述べ、「国際社会の支援抜きにしてこの挑戦に十分に取り組むことはできない」と語った。

また、同首相は「我々はこの計画の資金を国際社会に依存している。特に昨年は資金不足のために、現実の要請に十分に応えることができなかった」と述べ、「資金不足が継続すれば、難民だけでなく、ヨルダンにも悲惨な結果がもたらされるであろう」と警告した。

また、同国のイマード・ファーフーリー計画・国際協力相は、同会合が開かれるのは今回で7回目であると説明した。同相は、ドナー、国連の諸機関、NGO等によって構成される国際社会を、「信頼と専門性を有し、この計画を準備中のヨルダン政府を協力を通して支援する実効的な役割を担っている」と評価し、また、「今日会合に参加した外交使節団による計画への支援拡大」への期待を表明した。

また、同相は「我々は協力拡大のための負担を担っている」と述べ、現在ヨルダン政府が国連の諸機関と連携して信託基金の設立に取り組んでいることを明らかにした。そして、近く設立の合意がなされる予定のこの基金により、「支援の協調性が高まり、その実行力が強化されるであろう」と述べた。更に同相は今回の会合を、「ドナーへの呼びかけを行い、計画の支援を議論する第三回クウェート会合(※訳註2)の準備となる機会であった」と評価した。

※訳註1:ヨルダンは2015年1月現在、約80万人のシリア難民を受け入れている。これはレバノン(約180万人)、トルコ(160万人)に次ぐ規模。
※訳註2:国連によるシリア支援のためのドナー会合。3月31日に開催の予定。


(後略)

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( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:37143 )