「発言は不適切」アルンチ副首相のエルドアン批判
2015年03月21日付 Hurriyet 紙


ビュレント・アルンチ副首相は重大な発表をおこない、監視委員会に関するエルドアン大統領の言及に答えた。アルンチ副首相は「国家安全委員会の会議上か、あるいは大臣同志によっていつ命令が下ろうと、本人に情報が与えられている。スクリーンの前での発言は適切とは思えない」と述べた。大統領は「『解決プロセス』についての監視委員会の設立は正しいとは思えない」と発言していた。

アルンチ副首相の発表は以下のとおりだ。

■大統領の言葉

「解決プロセスについて今日まで講じられた措置のひとつが、監視委員会の設立である。我ら政府はこれを適切と判断している。誰がどの職務を行うかについてのロードマップがある。国を運営するのは政府であり、責任も政府にある。我々は敬愛する大統領の発言を解釈し、あれこれ語る状態にはない。私はこれを不躾と捉えている。監視委員会は5~6人となると言及された。この者らは以前「賢人委員会」(解決プロセス対策チーム)として職務に就いていた。昨年、トルコ大国民議会をテロ終結という名で法案が通過した。我ら政府はこの法案を実行に移さなくてはならない。解決プロセスについて今日まで講じられた措置のひとつが監視委員会の設立である。我ら政府はこれを適切と判断する。誰がどの職務を行うかについてロードマップがある。国を運営するのは政府であり、責任もまた政府にある。」

※紙面から削除
 アナトリア通信社は「アルンチ副首相がTRTアヴァズ(チャンネル)のノールーズ(新春)の番組に参加する」という記事を紙面から削除したと報道した。以下は引用である。日々の話題記事の「立法化の政治」という箇所にあった、ビュレント・アルンチ副首相は「TRTアヴァズの6周年と『ノールーズの祝祭』番組に参加する」という記事は紙面から削除された。

■大統領はすべてをとてもよく知っている

「本日3月21日に行われることや、22日に我々がおこなう点について、敬愛する大統領のもとに情報が無いと考えるのは不可能であり、大統領はすべてをよく知っている(と思われる)。」

■いつ命令が下ろうと本人に情報を与えられている

「国家安全委員会の会議上か、あるいは大臣同志によっていつ命令が下ろうと、本人に情報は与えられている。解決プロセスに関わる閣僚がご本人に伝えている。」

※アルンチ副首相の発言に民族主義者行動党(MHP)から初反応
 ビュレント・アルンチ副首相の発言が首都に爆弾のように投下された。MHPのオクタイ・ヴラル会派副代表は発言を受けて「ああ、ああ、彼らはすでに嘘に嘘を重ねて話している。国の運営はからっぽだ。神よ我らをお守りください。政府は破綻した」と述べた。MHPの総会でアルンチ副首相の言葉を質したヴラル会派副代表は「ああ、ああ、この公正発展党(AKP)にはもはや未来はない。嘘に嘘を重ねて話している。国の運営はからっぽだ。神よ我らをお守りください。一歩先を彼らは知らない。トルコは野望の奴隷になった。トルコを司る政府、閣僚会議がないのだ。これは破綻した政府だ。国民は6月7日の総選挙で同党を下そう」 と述べた。

■自身の思いを表明

「これが嫌いだった、気に入らなかった、無関心に、熱烈に受け止めた」という説明は大統領自身の思いの表明である。責任は政府にあり、これらの説明をご自身のお考えと捉えうる。

■疲れているのかも知れない、敬愛する大統領

「我々がご自身をとても敬愛しているため、また世論の意見と批判が原因で疲れはてて悲しむことを考えると、大統領がスクリーンの前で話すことを適切とは思わない。大統領がこのように話すこと、さらには我ら政府を批判するようになることは、必ずや我ら政府をも疲弊させうる。尊敬する大統領を我々はとても敬愛しているために、こうした発言は政府を代表するものではなく、彼自身を疲れさせるものだと考えている。」

■監視委員会を活動させることを決定

「我々は政府として監視委員会を活動させることを決定している。監視委員会が有益であると考えている。この種の発言が躊躇を生んではならない。」

■委員会のメンバーを好み、評価する

「監視委員会のメンバーは新しい面々では無く、「賢人委員会」のメンバーである。大統領もこのメンバーを自身もとても気に入っていて、評価する。我々は監視委員会のメンバーについて好意的に思っている。」

■メンバーは近く発表される

「このメンバーの決定、政府に与えられる職務の点でも、首相が情報を持っていると考えている。私はヤルチュン・アクドアン副首相の賛同が大きいと思っている。尊敬するアクドアン副首相と首相の言葉を尊重せねばならず、別の情報を認めてはいけない。とても多くの情報が行き交うかもしれないし、尊重しないように。時が来れば、直接情報が提供される。」

■オジャランのメッセージは効果的

「20日の発表が行われなかったら、手紙はどのようになったのだろうか?このメッセージはあらゆる面で効果的である。このメッセージが出たことさえ、政府の成功といえる。尊敬する大統領の成功であるとわかっている。」

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( 翻訳者:伊藤梓子 )
( 記事ID:37159 )