UAE:SNS会議がネット中毒を警告
2015年03月22日付 al-Hayat 紙


◼︎アラブにおけるSNS先駆者らの国際会議はネット中毒を警告

【ドバイ:本紙】

先にドバイで開かれたSNS(ソーシャルネットワーキング・サービス)についての会議「アラブのSNSパイオニア国際会議」の報告書、『アラブ世界におけるSNS(ソーシャルネットワーキング・サービス)』は、SNSに関して、経験と知識の交換やアイデア共有のための方法、また慣習や伝統への理解のための重要性を議論している。これらは、7,000人以上におよぶアラブ諸国からの参加者が例示したSNSの利点である。

同報告書は、SNSが人々の間のコミュニケーションを物理的な距離にかかわらず簡便にし、また明快な形で継続されることでコミュニティ同士のつながりを促進し、人々の文化的、地理的差異を乗り越えるものとして機能することを指摘する。

会議主催委員会のアブドゥッラー・ブスティー副委員長は、SNSが、最新技術を駆使することでアラブ社会に新しいトレンド、習慣を生じさせると強調し、次のとおり述べた。「SNSは、人々の付き合いやコミュニケーションの可能性を切り開いた。また、多様な文化や物事について調べ、学ぶための方法を知るための扉を開いた。技術の急速な発展によって相互交流や情報へのアクセスが可能となった。そして、人々は今起こっている最新の状況について知ることができ、またSNSは重要な娯楽源になった」。

報告書によれば、SNSはアラブ世界の若者にとって自分の意見や考えを述べる場所と見なされる。同様に、表現や創造性を守る盾、道具であり、特定の分野に特化した関係を構築するためのネットワークを通して、仕事のコネクションや機会を得るためのものとも考えられている。アラブ世界でSNSに最も熱中しているのは北アフリカで、彼らは複数の特設サイトを通して、専門的なネットワークを築いている。

一方で、報告書は、SNSを使いすぎることによる人間関係への悪影響を警告する。それによると、直接会うことや相互訪問の機会が減ることで、社会におけるつながりや関係が、たとえ家族であっても弱体化する。こうした状況は、アラブ世界全域に見られるという。また中毒や強迫観念が起こるとも警告する。それによると、人々は親族の訪問や家族での外出という基本的な義務から背を向け、しばしば文化や家族の価値を損なう。

(中略)

報告書によれば、湾岸協力会議(GCC)加盟国では、中東・北アフリカで起きた政変「アラブの春」を経て、SNSは主たる情報交換の道具となった。

(後略)

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( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:37167 )