全土で停電―これが問題の送電所?
2015年03月31日付 Radikal 紙


トルコ全土で停電が起こった。停電の原因を含め様々な憶測が飛び交っている。その中でも有力な理由のひとつとして、イ スケンデルンにある発電量1200メガワットを誇るアトラス送電所の停止が原因であるという。電力技師協会の関係者は、中央コントロールが必要 あったにもかかわらず、一部の施設が原因で、送電システム全体に影響が及んだと説明した。

トルコ電力株式会社(TEİAŞ)は、停電の確固とした原因を含め、明確な説明を行わなかった。一方エネルギーに関して投資家が注視するwww.pmum.gov.trの情報によると、日付けが3月31日を回って以降、イスケンデルンのアトラス発電所が故障し始めたという。その後発電所は復旧に大いに勤しむ中、10時2分に停止し、57分後の10時59分にまたもや停止した。また別の情報によると、その後も停止・再開を繰り返し、システム全体にドミノのように影響が連鎖し、システムは突如全面停止したという。

電力技師協会エネルギーコーディネーターのオルグン・サカルヤ氏は、過去に起きた問題に触れつつシステムについて次のように話した。

「電力市場ネットワーク本部によると、送電が停止した場合の対策が用意されています。一か所で不具合が生じた場合、送電システムは自動的に別の電源からの送電を始めます。ひとつ電源が止まり全システムが停止するなら、管理上の問題があるということです。中央管理システムから外れ、民営化に委ねられた全体システムがもたらしたのがこれです。事故は、これまでの政策の結果です。今回のような事故は何時何時起こってもおかしくない状況であり、私たちがこれまでずっと言ってきたことです。」

サルカヤ氏は、2006年のシステム停止事故に触れ、さらにこう続けた。

「前の事故は今回ほど大きくありませんでした。13の県で停電になりました。民営施設を原因として、自ら電力を作る発電所がシステム・ダウンしました。あの場合、本来オイマプナル水力発電所は[システムに]加わる必要がありました。でもあれは民間資本でした。指導にも関わらずに参加しなかったため、システムがダウンしました。」

■システムは停止・再開する

[イスケンデルンの]アトラス送電所を傘下に収めるディレル・ホールディングスのフィキレト・クズジュ副代表は、大停電の要因は同社の発電所にはないとし、本紙に対しこう説明した。

「送電の元締めであるトルコ電力株式会社さえ、今回の停電の原因を見つけられていません。弊社のどの発電所も、送電網に参加していません。一施設がシステム全体に影響を及ぼすのは技術的に不可能です。「pmum」のサイトには不具合の記録がたくさん書きこまれています。このサイトに何時に送電が止まり、何時に再開するのかが報告されています。 送電の問題は日常茶飯事です。決してシステムが一施設の故障が原因でダウンすることなどありません。地域中の発電所が止まり、全部が止まりました。弊社も送電を止めましたが、それは再開のためにエネルギーが必要だからです。弊社が「停電の原因」というのは事実ではありません。発電所は常に止まったり動いたりしているのですから。トルコ電力の会見を待つのが正しい選択でしょう。」

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:37225 )