バシュブー元参謀総長会見、選挙直前のトルコを襲った危機
2015年04月05日付 Cumhuriyet 紙
イルケル・バシュブー元参謀総長はフェネルバフチェのバスに対して行われた武力攻撃に関して、「トルコは選挙プロセスに入った。まるで誰かがこのプロセスにおいてカオスな状況を作り出そうとしているようだ。」と述べた。バシュブー氏は先週発生した4つの重要な事件に触れ、「事件を見てみると、2つの事が浮かび上がってくる。情報と安全の脆弱性だ。」と述べ、批判した。
バシュブー氏はエディルネのあるショッピングセンターにて本のサイン会に参加。記者会見において、エディルネでサイン会が大きな関心を集めたことに喜びを感じていると述べた。
氏は先週発生した事件がトルコ国民の心を深く傷つけたと述べ、以下のように続けた。「先週のうちにトルコ国民を深く悲しませるいくつかの事件に遭遇した。まず大規模な停電が起こった。そして他にもなにがあったか。何が起こっているのか分からないうちにイスタンブルのチャーラヤン司法裁判所において忌まわしい殺人事件が起こった。素晴らしい検察官が殉職した。この事件は私たち皆を深く傷つけた。翌日イスタンブル警察署に対してテロ攻撃が行われた。」
同様にフェネルバフチェのバスに対して行われた武力攻撃に関してもコメント。攻撃が前もって計画されていた可能性があると述べた。バスが攻撃のあと制御不能になったにも関わらず大きな悲劇は起こらなかったと述べ、以下のように続けた。
「昨晩フェネルバフチェのチームが試合から帰る際、誰も想像できない事態に遭遇した。フェネルバフチェの選手が乗ったバスに対して、おそらく武力攻撃が行われた。攻撃は前もって計画されていたように見え、攻撃が行われた場所が実に決定的な場所だ。高架橋だ、私が間違っていなければ。幸いにも、運転手の隣にいた人が介入したと見える。そうでなければバスが転倒し、結果としてトルコを非常に悲しませる悲劇が発生していただろう。」
■2か月後、選挙に行こう
バシュブー氏は選挙プロセスにおいて発生した事件が、人々に他の状況を想像させると強調、以下のように続けた。
「この事件を見てみると、以下のようにコメントできる。2か月後、トルコは選挙を迎える。民主主義において選挙はお祭りであり、祝祭である。重要な2か月だ。このプロセスにおいて次々に事件が発生しているのが分かる。事件を見てみると、2つの事が浮かび上がってくる。情報と安全の脆弱性だ。昨晩発生した事件は私たちを悲しませた。どうしても人々の頭にはこの質問が浮かんでくる。トルコは選挙プロセスに入った。誰かがこのプロセスにおいてカオスな状況を作り出そうとしているのだろうか。」
氏はこのプロセスが平和の内に、抗争もなく、民主主義にふさわしい形で行われることを願うと述べ、以下のように続けた。「この事件をよく考えなければならない。かつて何度も言った通りだ。残念な事に私たちはすべての問題において分裂のなかにいる。これは国にとっていい事ではない。私たちの願いは、この選挙に向かうプロセス、本当にお互いをよりよく理解し、そして互いに考えが例え違ったとしても敬意を払い、トルコにふさわしい形で投票箱に向かい、投票において民意がどのように表れたとしてもそれに皆が敬意を払う事が必要とされるプロセスだ。」
■良心を呼びかけ
バシュブー氏は良心を呼びかけ以下のように述べた。「おそらく基本的な役割は与党、または政府にかかっているだろう。もちろん野党や市民社会組織、国民も選挙に関心を持つ必要がある。先週発生した事件を憂慮している。皆が責任を持ち、互いを理解し、冷静にこのプロセスを運ぶ必要がある、すなわち、6月7日の選挙が平和の内に抗争なく終わりますように。そして投票箱から出てくる結果にも敬意払おう。」
■バルヨズで無罪判決
バルヨズ計画の訴訟における無罪判決にもバシュブー氏はコメントし、以下のように述べた。
「バルヨズ裁判を行っていた裁判所が判決を下した。訴訟の枠内における主張や嘘がないことが裁判所の決定により認められた。これに喜びを感じた。少し前の事を思い出してください。バルヨズに関する主張を見てみてください。書かれたこと、強調されたことを思い出してください。今日たどり着いたこの結論が、私たちがかつて主張してきたことが正しかったと証明した。もちろん私たちは、国民としてこのプロセスにおいてトルコ軍に対して行われた陰謀や中傷した者を司法の場に引っ張り出さなれるべきだ。それをして初めて心の平安を得られるのだ。
氏は、遅くはなったが、正義が回復したと述べた。「私は正義がこの世界において実現していると信じている。私たちは刑務所にいたときもこの日が来ることを知っていた。アッラーは偉大なり。私たちはこのことを信じている。アッラーは正しきものに味方する。嘘つきや陰謀家は必ず暴かれる。私たちはこれを信じている。」
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( 翻訳者:渡邊夏奈・足利阿紀 )
( 記事ID:37299 )